2007年2月21日水曜日

トルコと日本との関係

トルコと日本の関係は100年もの長きにわたる強固なもの で、その絆はさらに強まっています。経済、政治および安全保障上の結びつきは無 視できるものではありませんが、両国の関係はそれよりもむしろ、きわめて友好的で外交的な結びつきに基づいています。外交関係は1875年に始まり、 1890年9月トルコ帝国フリゲート艦の訪日で強化されました。帰国途中、フリゲート艦は台風に遭い、和歌山県串本沖で沈没したのですが、現地の多くの日 本人がトルコ人の船員の命を助けました。不幸な出来事でしたが、これが領国の友好を深める結果となりました。外交関係が正式な形を取るのは、相互に大使館 が設置された1925年のことです。

 トルコと日本の企業は1986年以降、経済分野の関係構築に取り組んでいます。日本経団連の日本ト ルコ経済委員会と、それに相当する トルコ海外経済関係委員会(DEIK)のトルコ日本ビジネス協議会の主導により、トルコと日本の企業間における2007年以降の経済協力の新たなパラダイ ムについて、構想を描けるようになっています。

 2006年の最大の出来事は、年初における小泉純一郎首相のトルコ訪問でした。日本の総 理の訪問としては15年ぶりでした。小泉首相 の任期終了間際の訪問でしたが、特に経済問題や地域政治問題(すなわち、中東の平和プロセス)など、日本とトルコの関係について新たな関心を呼び起こし、 長年の懸案事項を見つめ直す結果となりました。

 トルコ側としては、小泉首相のトルコ訪問の前に、レジェップ・エルドアン首相が注目すべ き訪日を果たしています。これは、社交性に富 んだソルマズ・ウナイドゥン駐日トルコ大使が主導した1年がかりの盛大なイベント、「2003年 日本におけるトルコ年」に際して実現したもので、アリ・ババジャン国務大臣もエルドアン首相に同行しました。最近では、2006年10月にキュルシャッ ド・テュズメン国務大臣も来日しています。この際には、経済交流が重視され、FDIおよび日本とのパートナーシップに対する支持が集まりました。

 継続的なトップレベルの交流は強固な信頼を生み、両国間の戦略的な政治問題や経済ビジネス問題に取り組めるようになります。この機会に両国政府が行動を取ることが期待されています。


パートナーシップの促進におけるトルコと日本の企業の役割
  トルコには、大規模な国内メーカーや貿易会社(持株会社の傘下であることが多い)が多数あります。これら企業の多く、例えばコチ・ホールディング、サバン ジュ・ホールディング、ドアン・ホールディング、ドウゥシュ・ホールディングなど(これ以外にも多数ある)は、米国に代表事務所や営業事務所を有し、EU には大規模なセンターを有していますが、驚くべきことに、世界第2位の経済大国である日本に代表事務所を構える大手トルコ企業はありません。これは、大手 商社などの日本企業がトルコにしっかりと進出し、トルコの大企業や中小企業とのビジネス機会や提携について調査を行っているためだと思われます。このシス テムは機能していますが、限界もあるようです。トルコ企業が、日本の提供できる十分な潜在能力を活用し、相互の関係を深めるためには、日本における支店や 連絡事務所の開設について検討する必要があります。これは、大手商社パートナーとの絆を深め、日本の中小企業とのビジネス機会を探るために必要な動きで す。日本の中小企業の多くは、特に技術提供だけでなく、ほぼすべての分野で投資提供を行えるだけの適性を有しています。

 一般に、日本企 業はトルコ側から関心を示されてから、ビジネス機会への強力なアプローチでもって対応することが多いようです。しか し、全体的にトルコ企業は、EUや米国の企業に期待するのと同様に、日本企業からのプロアクティブなスタンスが健全な形で得られることを期待しています。 日本以外のビジネス慣行を模倣することは必ずしも正しい解決策となりえませんが、トルコでは、こうした隔たりを埋めるための日本企業側のより強力なアプ ローチが強く求められており、そうしたアプローチによって、新たなビジネス議論の可能性が加速されると考えられます。このような意味で、日本企業は今こそ が、トルコへの戦略的FDIプランを拡大する好機だと考えるのではないでしょうか。

 日本企業の幹部役員の多くは、トルコとの間でこれま で以上に深く、持続的なビジネス関係を保ちたいと考えています。しかし、双方に臆 病な点も多く見られ、潜在能力を十分に活用できずにいます。トルコで事業経験をもつある日本企業の幹部役員はかつて、二国間に政治や文化上の問題のないこ とが、積極的なビジネス上のつながりのなさにつながっていると発言しました。どうやら、答えはここにあるようです。実際に、トルコと日本は、長年にわたり 非常に友好的な外交関係を築いており、両国間に政治や経済面での争いはほとんど存在しません。かつて帝国を築いていた両国は、お互いに深い尊敬の念を抱い ており、相互交流において攻撃的になったり過度の要求をしたりしないよう特別な注意が払われてきました。このため、互いの潜在能力を強欲に「むさぼりとろ う」という考えは、相互の関係に基本的に見られません。もう少しだけプロアクティブなビジネス戦略に向けて、トルコと日本が新たな共通の土台を見出すこと ができれば、ビジネス機会も実現していくことでしょう。


日本におけるトルコのプロモーションの強化
  プロアクティブな戦略は、日本におけるプロモーションの観点から特に重要です。トルコはEUと米国では、毎年さまざまな機会に重点的なFDIプロモーショ ンを実施していますが、日本ではほとんど実施されていません。トルコがプロモーションの取り組みを強化し、日本で少なくとも年に3~4回、各セクター(エ レクトロニクス、建設、農業食品、ITなど)の日本の投資家に接触し、その後のフォローアップとして、これら各セクターに関心をもつ日本企業をトルコに派 遣させることをお勧めします。トルコは、このようなプロモーションを実施すべきです。そうでなければ、アジアや中東欧、さらには中東や北アフリカなどの競 合諸国に、日本との潜在的プロジェクトを先に奪われる可能性があります。

情報リンク:日本貿易保険

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