トルコ加盟交渉が難題に EU、リスボン条約採択で
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欧州連合(EU)は19日、発効が宙に浮いていたEU憲法条約に代わる「リスボン条約」の採択で合意した。これにより欧州統合の「深化と拡大」が再始動する。だが拡大の道筋がついたことで、EUはトルコ加盟という難題に正面から取り組まざるを得なくなる。
フランスとオランダが05年、憲法条約の批准を国民投票で相次いで否決して以来、EUは失墜した信頼の回復に追われた。それから2年以上かけて、ようや くリスボン条約の採択にこぎつけた。これでEU大統領である欧州理事会常任議長や外相にあたる外務・安全保障上級代表などの新設が決まり、経済分野に比べ て遅れ気味だった政治統合を加速させる。
足踏みしていた新規加盟交渉も動き出す。加盟候補国はクロアチアとマケドニア、トルコ。現行のニース条約は、加盟国を現在の27までし か想定していないので、拡大には新たな枠組みが必要だった。リスボン条約で制度上の制約がなくなれば、最も加盟が近いとされるクロアチアとの交渉が早まる とみられる。
議長国ポルトガルのソクラテス首相は19日、首脳会議後の記者会見で「リスボン条約は対外関係面でも極めて重要だ」と述べた。
問題はトルコだ。人口7000万を超え、大多数がイスラム教徒。人口構成も若く、将来はEU最大のドイツを抜くのが確実だ。イスラム大国の仲間入りにはEUの警戒感が強く、05年10月に始まった加盟交渉はほとんど進んでいない。
サルコジ仏大統領は7月、「賢人会議」をつくってトルコの加盟問題を話し合うことを提案した。ポルトガルのソクラテス首相も19日、会議 の設置を12月のEU首脳会議に提案することを明らかにした。交渉の先送りや議論の蒸し返しにつながりかねないこうした動きが、トルコの反発を引き起こし ている。リスボン条約採択を機に、トルコが交渉の加速を求める可能性もある。
他にもモンテネグロやセルビアなどの仲間入りが視野に入り、将来はウクライナなど旧ソ連諸国加盟の可能性さえとりざたされる。
リスボン条約発効の目標は09年1月。EUは08年秋には、初代のEU大統領の選考を本格化させる。英国のブレア前首相やルクセンブルクのユンケル首相、アイルランドのアハーン首相らが取りざたされている。EU大統領は早速、拡大問題をどうさばくか手腕が問われる。
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