2007年2月28日水曜日

今年の投資実現目標、8%減の68兆ルピア

【ジャカルタ27日時事】インドネシア投資調整庁(BKPM)のタンバ計画局長は27日、今年の投資実現目標を前年実績比8%減の68兆5600億ルピア と設定していることを明らかにした。国内投資(PMDN)は同25%増の25兆9600億ルピアとした一方、外国投資(PMA)は同20%減の42兆 6000億ルピアとしている。国営アンタラ通信が伝えた。  

承認ベースについては、国内投資で68兆6600億ルピア、外国投資で179兆8100億ルピアを目標としている。  2006年の実現ベースの目標達成率は、国内投資が96.97%(20兆7880億ルピア)だったのに対し、外国投資は144%の53兆7300億ルピ ア(59億7600万ドル)と好調だった。(時事抜粋)

STXグループ、ベトナムに大型造船所建設へ

【ハノイ27日聯合】STXグループは27日、ベトナム・ニャチャンに5億ドルを投じ大型造船所を建設すると明らかにした。STX造船、STX持ち株会社、STXエンジンの3グループが企業連合の形態で建設を進め、このほど総理室の認定を受けたという。これを受けSTXグループは、ニャチャンを管轄するカインホア省に造船所建設許可を申請し、早ければ3月中にすべての行政手続が完了する見込みだ。

 STX造船は、現代尾浦造船とベトナム造船産業総公社(ビナシン)が共同運用している現代ビナシン近くに105万坪の用地を確保している。ベトナムでは最大規模となる30万トンクラスのバルク船や液化天然ガス(LNG)船、液化石油ガス(LPG)運搬船を建造する計画だ。

 STXグループは昨年初めに調査団を派遣し地質調査を終えており、同10月にはハノイに現地法人を設立しベトナム政府の承認を求めてきた。承認が得られ次第建設に着手する計画で、2009年に1段階、翌2010年に2段階工事が完了すれば、10万トンクラス、30万トンクラスの大型船舶建造が可能となる。

情報リンク: 聯合

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グダン・ガラム、JTに株式売却検討

 【ジャカルタ27日時事】27日付のビスニス・インドネシア紙(B1面)によると、国内最大手たばこメーカーの上場企業グダン・ガラムが、日本たばこ産業(JT)に株式の一部売却を検討しているもようだ。地元マンディリ証券のラニ・リサーチ部長が26日明らかにした。

情報リンク: 時事

株価が沈静化する日

VN指数は急激な右肩上がりの成長を示している。戦略的・野心的な企業にとって、株を買うブームが株価を引き上げる売り手市場は、上場し、増資のための新 株発行をする絶好のチャンスである。しかし、2007年中に増資・新株発行計画のある企業は数多く、また未公開OTC市場から数百社が株式公募するため株 式が大量に市場に出回ることにより、年内には株価が沈静化するのではないかと予測される。

 2007年にサコムバンク[銘柄コード:STB]は2兆890億ドンから3兆5,400億ドンに増資する計画。この一社の増資だけで数兆ドン相 当(額面価格)の新株が市場に投入されることになる。2010年に向けて他の銀行の増資計画も継続される。更にこの趨勢は銀行業界に限ったことではなく、 企業活動の拡大をもくろむどの上場企業も、その機を伺っている。

 一方で、売り手市場にも変化が現れ始めている。これまでは売りが少なく、買いが多いという構造であったが、依然買いは多いものの、売りにもボ リューム感が出てきている。既に長期保有していた株主が、確定売りに出るケースなどがそれで、市場に出回る株の量が増えて来ている。これが株価の急激な上 昇を抑えることにつながると考えられている。 

 またOTC市場のほとんどの株価は、額面価格の4倍以上の値をつけているが、これも割高であるとの指摘が後を経たない。ベンチェ林水産輸出入社 では1万100ドン/株を最低応募価格として株式競売を行ったが、最高落札価格は12万ドン/株であった。これは株式競売後OTC市場での株価を引き上げ るための意図的な高値入札であろうと見られている。最低落札価格は4万5,300ドン/株であった。

 2007年に市場に流通する株式数が一層増えれば、これまでのような伝説的な株価の上昇は減少し、意図的な株価操作と思しき動きも効果を殺がれることになるだろう。

情報リンク:ベトナム株情報

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2007年2月27日火曜日

南部アフリカ:携帯電話の普及

10年前、南部アフリカの人々の多くは、携帯電話を多国籍企業の裕福な幹部が使うぜいたく品だと思っていたが、携帯電話の急激な普及により、今ではぜいたく品でなくなった。けれどもサービスに関しては改善すべき問題が残っている。 

最近まで携帯電話機は高額で手の届かないものだったが、業界の熾烈な競争のおかげで手に入りやすくなった。サービスも向上し、雇用も創出している。固定電話を引くための面倒な手続きや待たされる時間と比べて、携帯電話は手軽に加入できることもあり、携帯電話ネットワークが広がって、ビジネスチャンスも生まれている。自分の携帯電話を公衆電話代わりに客に提供したり、プリペイドカードを売ったりして、道端で商売をするものもいる。 

南アフリカのMTN社は、2005年8月からザンピアで営業を始めたが、最初に取り組んだのは携帯電話機を入手しやすくすることだった。7,000万ドルを投じた携帯電話事業は、1年で全国に広がり、携帯電話の利用人口も5倍になった。MTN社のライバルのボーダコム社は、1996年にレソトの携帯電話事業に乗り出し、現在、市場占有率は80%である。 

南部アフリカの電気通信は向上しているが、携帯電話企業が小規模の事業者や消費者のニーズに応えていないと考えるものもいる。接続業者の報酬は不十分で、国によりサービスに格差がある。レソトよりも南アの方が料金は安いし、サービスが充実している。国を移動してローミングを利用すると、法外な料金になる場合もある。 

こうした苦情に応じて、MTNは南部アフリカ諸国間の携帯電話の利用に料金プランを設けようとしている。東アフリカ諸国ではひとつのSIMカードによるローミングが利用可能で、南部アフリカでもまもなく利用可能になる見通しもある。各国も携帯電話サービス用に法整備を進めている。南部アフリカの携帯電話サービスについて報告する。

原文へ)翻訳/サマリー=IPS Japan加藤律子

07年インドネシアGDP伸び率、5.7―6.3%の見通し=中銀

【ジャカルタ 26日 ロイター】 インドネシア中央銀行のブルハヌディン総裁は26日、議会への報告書で、2007年の国内総生産(GDP)伸び率が5.7―6.3%になるとの見通しを示した。
 上期には消費が成長を主導するが、民間投資は大幅に増えないと指摘。ただ、下期に成長が加速すると予想している。
 総裁は「07年の経済成長率は5.7―6.3%と、06年を上回る見通しだ」と述べた。

BRICsの次はVISTAが注目――活況を呈したベトナム投資セミナー

2003年にゴールドマンサックスのレポートの中でBRICsの名を使って、世界の投資家の注目がブラジル、ロシア、インド、中国に集まることを予測した。世界経済を牽引する新たな国々としてのこれらの国々名を挙げたのである。

 現在、市場ではこのBRICsに次ぐ国々として、VISTAの国々が注目され始めているという。VISTAとは、ベトナム、インドネシア、南アフリカ、タイ、アルゼンチンの国々である。BRICsの国々と比べると、まだまだ潜在的要素が多いが、今後の投資市場として注目しておくべき国々であることに間違いない。また東南アジアにおけるシンガポールの発展に関しても、「竹村健一の世界の目~小国シンガポールがなぜ東南アジアGDP1位なのか~」に書かれているように瞠目すべきものがある。

 そんななか、今年の1月30日の名古屋に始まり、31日の金沢、そして2月2日に東京で「ベトナム投資セミナーが」が日本アセアンセンターとベトナム社会主義共和国(計画投資省)の主催(東京のみシンガポール経済開発庁も共催)で行われた。東京会場では400人弱の参加者が、ベトナムの投資状況とベトナムとの連携をもつシンガポールの状況について情報について聞き入っていた。

 日本アセアンセンター赤尾信敏事務総長、チュー・トアン・カップ駐日ベトナム大使に続き、ベトナム計画投資省グェン・ビック・ダット副大臣、シンガポール経済開発庁リム・ション・グォン長官の基調講演。そしてWTO加盟後のベトナムの投資環境などが説明された。また、JICAの海外投資アドバイザーの市川匡四郎氏がベトナムの投資実態を多くの事例を挙げて説明。また現在ベトナムに投資し現地工場などを経営する企業からも、多くの事例が報告された。

 日本のベトナム投資は03、04年頃から急激に増加している。国際協力銀行(JBIC)の2006年の調査によると、日本企業が投資を行う上で世界で3番目に潜在的可能性が高い国としてベトナムが評価されている。ベトナムにおける日本企業のプロジェクトは、現在735件(全体で6800件、登記資本金は600億ドル)で、30を超える大手企業グループが進出している。

 また、06年は137件の新規投資が見られているが、日本の企業のベトナムへの関心度の高さはここ数年は続くものと考えられる。まさに1995年の第1次ベトナムブーム以来の勢いである。昨年から電子機器関係の投資が増加している。特に部品産業と組み立て産業の連携の投資形態が増えているのが現状。ベトナムの産業自体は、「チャイナプラス1」を目指して伸張している。また近年、シンガポールやタイなどへの進出企業との連携がクローズアップされている。これらの国の投資法では、海外企業からの投資に関してさまざまな障壁が取り払われている。

 ベトナムの魅力としては、安定した政治体制をベースにして経済環境、優秀で器用、勤勉で廉価な労賃、そして30歳以下が国民の70%という豊富な労働力、の5つのポイントが上げられている。もちろん、廉価な労賃については今後適宜推移するだろうが、他の4つの好条件は変わることがない。 

 いますぐにBRICsを凌駕することはなかなか難しいだろうが、VISTAは潜在的な可能性が高い国として注目を浴びるだろうし、ベトナムの経済発展に対する期待は大きいものがある。

情報リンク: http://www.dailytimes.jp/topics/2007/02/post.html

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トルコの農林水産業

農林水産業の概況

 アジア大陸西端のアナトリア半島とヨーロッパ大陸東端のバルカン半島南東部の両大陸にまたがっており、北を黒海、西をエーゲ海、南を地中海で囲まれている。
 地中海に面した地域は地中海性気候、黒海に面した地域は年間を通じて温暖で降水量が多い。中西部のアナトリア高原は寒暖の差が激しく雨が少ない大陸性気候、東南部高原地域は夏季が高温、冬季の寒さは厳しく、年間通じて降雨量は少ない。
 耕地の大部分は降水量の少ないアナトリア高原にあるため、全耕地の18%を休耕地が占めている。しかし、現在も継続中の南東アナトリア地区(GAP地区)での大規模灌漑プロジェクトにより、農産物の生産量は近年飛躍的に向上した。
 近年、灌漑の普及、休耕地への作付け奨励策等により、休耕地はここ10年で約20%減少している。

主要農産物の生産状況

  主な農産物は、羊、小麦、大麦、豆類、オリーブ、ヘーゼルナッツ、てん菜、じゃがいも、きゅうり、トマト、ぶどう、オレンジ、葉たばこ等である。特にヘー ゼルナッツは、世界の生産量の70%を占める。また柑橘類の大部分は地中海沿岸で栽培されている。 林業のGNPに占める割合は1.7%であるが、自然環 境保護や雇用創出に役立っており、経済上も重要な地位を占めている。 水産業は、国土の三方を海に囲まれており、更に湖や河川が豊富にあるため、水産資源 に大変恵まれている。漁獲量の約半分はカタクチイワシである。また近年養殖が伸びてきている。 


(1) 価格支持政策
  現在、主要穀物については価格支持政策が適用されている。政府は1980年代前半から徐々に価格支持水準を引き下げてきており、93年から直接支払いを導 入した。これによって農家は、指標価格と販売価格との差額を受け取ることが出来る。この制度は穀物、綿花、甜菜、タバコに適用されている。
 
(2) 貿易政策
  トルコは96年1月からEUと関税同盟を結んでいるが、農産物については、一部農産加工品を除いて関税同盟の対象外となっている。トルコは自国の農業政策 をEU共通農業政策に適合させる意志を有しているものの、EUとは農業構造に大きな相違があり、具体的な進展があまり見られていない。


情報提供:農林水産省

2007年2月26日月曜日

2006年のアルゼンチンの経済動向

・政府は2006年12月14日、2006年第3四半期までの実質GDP成長率は 8.4%に達したと発表した。第3四半期のみでは前期比2.6%増、前年同期比8.7%増で、建設(17.6%)と製造業(9.2%)が牽引した。また第 3四半期は、政府支出が3.1%であった一方、個人消費支出は7.2%と高い伸びとなった。国内のエコノミストは2006年通年の成長率を8.4%、 2007年は7%と予測している。ミチェリ経済・生産相は、「雇用状況とインフレの改善には一層の投資が必要」とコメントした。

・2006 年10月、2004年にブラジルとの間で決まり、2006年6月に期限が切れたブラジル側の履物および一部家電製品(調理用レンジ、冷凍冷蔵庫、家庭用冷 蔵庫、全自動洗濯機)の自主的輸出規制について、ブラジル側は自由貿易の実現を主張するもアルゼンチンが了承せず、両国間で合意に達するまで自主規制が延 期されることとなった。

・2006 年8月1日、ホンダはブエノスアイレス州のフロレンシオ・バレラに二輪工場を開設した。南米ではブラジルのマナウスに次ぐ2拠点目(2007年よりペルー でも生産開始予定)。投資額は1億ドルで、2006年に1万5,000台、2007年には4万5,000台の生産を予定している。オープニングにはキルチ ネル大統領も参加した。

・2005年の経済成長は輸出と設備投資が牽引した。為替の過小評価と基礎的財政収支の黒字が持続的成長の基盤となっている。2006年1〜3月も8.6%の高成長となり、16四半期連続での前期比プラスを達成した。通年でも7%を超える成長が確実とみられている。

・アルゼンチン政府は2006年6月26日、ブラジル政府との二国間自動車協定に合意、署名した。新協定の期間は、2006年7月1日から2008年6月30日までの2年間で、この間均衡係数1.95が適用されることになった。

・ アルゼンチン自動車製造業者協会(Adefa)によると、2005年の自動車生産台数は前年比22.8%増となる31万9,755台であった。30万台突 破は、33万9,246台を記録した2000年以来。Adefaの2006年4月の発表によると、2006年第1四半期の生産台数は前年同期比1万 4,841台増(7万7,203台)、販売は同1万7,359台増(10万9,502台)となっている。

・2005年の実質GDPは、前年比9.2%増となり98年の水準を上回った。市場、ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)などの見通しでは、2006年の成長率は7%台となる。

・ アルゼンチン政府は2006年2月1日、二国間セーフガード制度の創設を柱とするブラジルとの二国間交渉に合意、署名したと発表した。セーフガード制度の 創設は、2003年後半からアルゼンチン政府がブラジル政府に求めてきたもの。ブラジル産業界は本合意を批判している。

・ 国家統計・センサス局(INDEC)は2006年1月4日、2005年の大ブエノスアイレス圏の消費者物価上昇率(12月比)が12.3%に達したと発表 した。これは、2004年の6.1%と比べると2倍以上、2003年の3.7%と比べると3倍以上の水準で、政府見通しの上限10.5%を1.8%ポイン ト上回っている。

・ アルゼンチン政府は2006年1月3日、IMFに対する債務残高全額を一括事前返済した。これは、キルチネル大統領の2005年12月15日の発表を実施 に移したもの。ミチェリ経済・生産相は、これでアルゼンチンは経済政策の決断に求められる主体性を回復するとコメントした。

・ミチェリ経済・生産相は、2005年の経済成長率は8.5%を上回ると公言している。これが実現すれば、2003〜2005年の3年間の成長率は29%前後に達することになる。2006年は、製造業と内需の好調で、5〜6%程度の経済成長は達成可能との見方が強い。

・ キルチネル大統領は2005年12月15日、IMFに対する総額98億1,000万ドルの債務を2005年中に一括返済すると発表した。これは、2日前の ブラジル政府によるIMFへの155億ドルの債務事前返済の発表に呼応するもので、目的はアルゼンチンの経済政策へのIMFの干渉を排除して独立性を確立 することにある。

・2004年の対日貿易は、輸出が前年比3.8%増の3億5,686万ドル、輸入は自動車メーカーの設備投資、9.0%の高成長を受け54.7%増の6億1,216万ドルとなった。その結果、対日貿易赤字は約5倍増の2億5,530万ドルとなっている。

・政府は2005年6月23日、一部品目の輸入にあたり、通関時までに代金決済を行うことを義務付けた。外貨需要を高めることが目的。好調な輸出に支えられた状態を放置すればペソ高に振れる為替レートを、過小評価のまま安定させるという政府の意図がある。

・ 政府は2005年6月9日、外国借り入れの30%を1年間無利子で中央銀行に強制預託することを義務付けた。これは、投機目的の短期資金流入を規制ため。 他方、企業が設備投資資金や運転資金を外国から調達する場合にも、強制預託が義務付けられるため、民間部門から投資を阻害すると批判も寄せられた。政府 は、企業の主張を受けとめ、生産目的の外国借り入れには強制預託を適用しないよう制度改正を進めている。

・ 格付会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は2005年6月1日、アルゼンチンの長期ソブリン格付けを「選択的デフォルト(SD)」から 「シングルBマイナス」に引き上げた。デフォルト債権の交換により、公的債務返済負担が軽減される点を評価したためである。「シングルBマイナス」は、ボ リビア、エクアドル、パラグアイと同水準。

情報リンク:ジェトロ

経済危機を脱しポストBRICsの有力候補となったアルゼンチン

ポストBRICsの有力グループ「VISTA」(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)の一角を占めるアルゼンチンでは、2006年7~9月期の実質経済成長率が前年比8.7%増となるなど、景気拡大路線が続いています(図表)。マクロ経済が好調に推移する状況下、株式市場も活況を呈しています。ブエノスアイレス証券取引所の代表的な株価指数であるメルバル(Merval)株価指数の推移をみると、2002年12月時点では524.95ポイントでしたが、直近では2081.53ポイントとなっており、わずか4年間で4倍の水準まで上昇しました。そこで、今回はアルゼンチン経済の現状と課題についてみていきたいと思います。

経済危機を乗り越えて
 ご存知のとおり、アルゼンチン経済は、2001年末に未曾有の経済危機に見舞われました。同国は、1991年から自国通貨ペソを米ドルに対して1対1の交換比率で連動させる固定相場制を採用しました。中央銀行は通貨供給量を制限してペソの信任を高め、これによって固定相場を維持するとともに、輸入物価上昇を通じたインフレを押さえ込むことにも成功したのです。

 ところが、ロシアの通貨危機が中南米に飛び火した1998年以降、ブラジルなどの周辺国は相次いで通貨の切り下げを実施しましたが、アルゼンチンだけは固定相場制を維持したため、ペソが周辺国の通貨に対して著しく上昇、輸出競争力が削がれてしまいました。中央政府や地方政府は巨額の財政赤字を抱えて、2001年末には政府が1400億ドルに上る対外債務の支払い停止(デフォルト)を宣言し、経済危機が顕在化しました。

 アルゼンチンはIMF(国際通貨基金)の金融支援を仰ぐとともに、IMFの要求に従うかたちで2002年から為替制度を変動相場制へと移行しました。通貨ペソがドルに対して急落した結果、輸出が競争力を取り戻し、それが2003年以降の景気回復へとつながります。ペソの下落でアルゼンチンを訪れる外国人観光客が大幅に増えたことも景気回復の追い風になったといえるでしょう。

最近の輸出は為替レートが安定的に推移するなかで好調を持続しており、2006年1~6月期も前年比13.0%増の高い伸びとなりました。外需主導の景気回復は、個人消費や設備投資といった内需にも波及しつつあります。

 特に実質GDPの65%を占める個人消費が好調となっており、06年7~9月期における実質個人消費の成長への寄与度は前年同期比4.7%増に達しました。政府による貧困対策や好景気で雇用・所得環境が改善していることが個人消費の拡大につながっています。自動車などの高額耐久消費財の販売も好調で、06年10月の乗用車販売台数は前年比39.0%増の高い伸びを記録しました。

ブラジル製品を規制

 ただ、農業国のアルゼンチンでは、製造業が十分に発展していないため、国内で消費する製品の多くを周辺国からの輸入に頼っています。最近では、とくにメルコスール(南米南部共同体市場)加盟国のブラジルからの輸入が増えており、両国の間で貿易摩擦が生じています。アルゼンチン国内では、国内雇用の確保という観点から、ブラジル製品が市場を席巻することを危惧する声が高まりつつあるのです。冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの白物家電については、アルゼンチン政府は2004年からブラジルに対して輸出の自主規制を求めています。2006年6月に輸出の自主規制は期限切れとなりましたが、アルゼンチン側はブラジルに対してなお輸出の自主規制継続を求めています。

農業立国として高い評価

 ところで、アルゼンチンは、世界有数の農業立国です。広大な国土(日本の7.5倍)では、大豆や小麦など様々な穀物が栽培されていますが、近年、国際的に認知され、高い評価を得るようになってきたのが各種の柑橘(かんきつ)類です。アルゼンチンでは、主に国土の北東部地域と北西部地域でオレンジやレモン、グレープフルーツ、タンジェリン(みかんの一種)などが盛んに栽培されています。

 これまでアルゼンチン産の柑橘類の主な輸出先はEU(欧州連合)やロシアが中心だったのですが、近年では、日本を含めたアジア地域にも積極的に輸出されるようになってきました。日本では、2003年4月下旬に、アルゼンチン産のオレンジやレモン、グレープフルーツの輸入が解禁となっています。日本はそれまでレモンやオレンジといった柑橘類の多くを米国からの輸入に頼っていたのですが、米国一国への依存度が高まると、天候不順などで米国での収穫量が減少した場合に、供給不安が広がるというリスクがありました。

 日本にとっては、アルゼンチン産の柑橘類の輸入が解禁されたことで、天候リスクなどが軽減されるというメリットがあります。米国産のレモンは春に収穫期を迎えますが、アルゼンチン産のレモンは夏場に収穫期を迎えるため、夏場にもレモンが潤沢に供給されることになります。日本のレモンの輸入金額に占めるアルゼンチン産の割合は、2005年時点で0.6%にとどまりますが、今後はトレンドとして徐々にシェアが上昇していく可能性が高いといえます。

 その他、アルゼンチンはワイン生産国としても世界的に有名です。現在は、フランス、イタリア、スペイン、米国に続く世界第5位のワイン大国となっています。アルゼンチン国内にはおよそ2000のワイナリーがあるといわれています。

 アルゼンチンで生産されたワインの大半は(2003年は93.2%)国内で消費されるのですが、最近では国民の多くがビールを飲むようになってきたため、ワインの国内消費量は縮小傾向にあります。このため、ワイン製造業者は輸出に力を入れています。日本においても、安価で品質の良いアルゼンチン産のワインを輸入・販売する動きが広がってきました。

 最後に、アルゼンチン経済の懸念材料としては、インフレの加速が挙げられます。国内景気が好調に推移するなか物価上昇率が高まっており、最近は消費者物価指数が10%程度増えて推移しています。柔軟な金融政策によってインフレを抑制することが政策当局にとって喫緊の課題といえるでしょう。
[門倉 貴史]

情報リンク: 日経BP社

2007年2月25日日曜日

ベトナム小売市場、戦国時代を生き抜くために

米AT Kearny社の調査によると、ベトナムは魅力的な小売市場を持つ国として、2005年の8位から、現在はロシア・インドに続く3位にランクインしている。

 外国企業の進出は、▽Metro Cash&Carry(ドイツ)、▽Bourbon(フランス)、▽Parkson(マレーシア)、▽Zen Plaza(日本)、▽Diamond Plaza(韓国)などがあるが、市場ではその「格」の違いを悠々と見せ付けている。

 世界貿易機関(WTO)加盟時の誓約によると、今年1月11日から外資企業による卸売・小売が可能となり、2009年初頭に外国企業は、100%出資で法人設立ができる。

 8,300万の人口を抱えるベトナム市場は、2005年の消費総額が210億ドルに上るなど世界の関心を集めており、▽Wal-Mart(米 国)、▽Carrefour(フランス)、▽Tesco(イギリス)、▽Dairy Farm(香港)、▽South Asia Investment(シンガポール)などが進出を計画している。進出が本格化すれば競争激化は必至、ベトナム小売業界は戦国時代へと入る。

 小売業界ではここ10年で、スーパー(200店)、ショッピングセンター(300店)、コンビニなど、近代的な販売形態が確立されるようになっ た。だがこれらのルートが小売業界の売上総額に占めるシェアは10%に満たず、依然大きなシェアを占めているのは、▽市場(40%)、▽個人商店 (44%)、▽メーカー直営または代理店(6%)だ。

 国内企業が今後の激しい競争で生き残るには、販売ルートの再構築や企業間の提携が不可欠だろう。「国内組」というメリットはあっても、▽資本不足、▽専門性の低さ、▽輸送体系・関連設備の不充分さなど弱さはある。また政府も、小売業の開発政策策定に乗り出すべきだ。

情報リンク:HOTNAM!

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ベトナム外国投資誘致の変遷

ベトナムは昨年、833件・総額78億3,800万ドルの新規外国直接投資(FDI)、486件・23億6,200万ドルの追加投資を誘致した。

 2006年の実行投資総額は前年比24.2%増の41億ドル。新たに活動を開始した企業は250社増え、外資企業数は3,500社となった。売 上総額は294億ドル(前年比31.3%増)、輸出総額は145億ドル(前年比30.1%増、石油を含めると226億ドル)に上った。

 2006年はFDI誘致のピークだった1997年を上回り、昨年末までで累計登録投資額は604億ドル、実行投資額が360億ドルとなった。

 昨年の経済・社会の変化やFDIブームは、国民に自国の成長に対する期待を生み、世界各国からはその功績が高く評価された。

 アジア開発銀行(ADB)ベトナム事務所Konishi Ayumi代表は、経済発展面でベトナムを「東南アジアの星」と評し、国際通貨基金(IMF)のRaghuram Rajan氏は、「第2の中国」として注目されていることを評価している。

 FDIは1988~1990年の低迷期から1991~1997年に増加しピークを迎え、その後1998~2003年は減少期に入るが2004年に回復、2006年には登録投資額・追加投資・実行投資額のそれぞれで記録を塗り替えた。

 ここ15年の国際社会におけるFDI急増が、途上国にとっては発展の好機となり、経済構造改革にもつながった。振り返ると、1991年以前は経 済目標を達成することはまれだった。だが1991~1995年には5カ年計画の目標を大きく超える成果を挙げ、1990年代、ベトナムは主にアジア地域か らの投資を誘致した。

 1996年の外国投資法改正では、過去2回(1990年や1992年)の改正方針とは裏腹に、優遇策を削減し外国投資家の反感を買った。翌年7 月のアジア通貨危機で各国が多大な影響を受けるなか、ベトナムはその難を逃れ、投資誘致の好機が到来するかに見えたが、外国投資家の期待を裏切った外国投 資法改正でチャンスを逃し、経済成長や投資誘致ペースが急減した。

 ここ数年投資環境改善を唱える政府は、公平なビジネス環境の整備を目指し法整備、行政改革を進め、積極的な投資促進活動を行った。投資の審査・許可・管理を地方に一任し、各地方の手続や投資環境改善に対する競争を生み出した。

 世界貿易機関(WTO)加盟やアジア太平洋経済協力会議(APEC)の成功が、ベトナムの国際社会での新しい地位を築き上げ、8,400万の人口を抱えるベトナムは、高度経済成長により中所得者層が日々増加、消費市場が拡大しつつある。

 経済成長の歩みを早めるために今後のFDI実行額は、今年の2.5倍となる100億ドルを目標とすべきだろう。

情報リンク:HOTNAM!

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ベトナム通信業界、07年売り上げ37億米ドル予測

【ベトナム】ベトナム政府は、同国通信業界における2007年の売り上げ目標を60兆ドン(37億5000万米ドル)に定めた。06年を22%上回る水準。

 電話使用人口(固定、携帯の合計)は、昨年末の3000万回線から今年は3800万回線に増える見込みとしている。昨年の電話普及台数は人口100人当たり35台となった。

情報リンク:newsclip.be

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ベトナム、株式市場への外資流入は規制せず─副首相=現地報道

【ハノイ 23日 ロイター】 ベトナムのグエン・シン・フン副首相は、同国政府は外国投資家によるベトナム株式市場への投資を規制する措置は取らないと言明した。ベトナムのニュースサイト、VNExpress(vnexpress.net)が23日伝えた。

 同副首相は「海外ではそのような観測があるが、われわれはそいった措置は取らない」と述べた。

 ベトナムの株式市場は過熱しており、市場ではベトナム政府が資本規制もしくは通貨を対象とした規制を導入するとの観測が広がっていた。

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インドネシア バイオ燃料産業育成に本腰 将来性見込み投資170億ドル超

→参考できる外国株投資を見極める情報

インドネシア政府が、石油代替エネルギーであるバイオ燃料産業育成に本腰を入れている。原料となるヤシなどの作付面積を大幅に増やし、エネルギーの安全保障を確保するとともに、雇用拡大を通し経済基盤を強化する。将来性を見込んだ国内外からの関連投資は170億ドルを超えた。 

フランス通信(AFP)によると、同国政府は2025年までにエネルギー需要の17%を再生可能エネルギーで供給することを目指している。06年にバイオ燃料開発の国家プロジェクトを立ち上げた。今後8年でヤシやキャッサバなどバイオ燃料の原料となる農作物の作付面積を500~600万ヘクタール拡大する。 

狙いの1つは、エネルギーの安定確保。同国は石油や天然ガス資源が豊富だが、代替エネルギーで経済成長に伴うエネルギー需要拡大に備える。 政府は経済政策としての側面からも同プロジェクトが有効と判断している。06年の失業率が10・2%と高いうえ、1日1・55ドル未満で生活する約4000万人の貧困層の所得向上につながるからだ。報道によると、バイオ燃料開発・国家チームのハムディ最高責任者は「失業率を09~10年には6%に削減したい」と、プロジェクトの効果に期待をかけている。 

バイオ燃料の原料を生産する農場を拡大することによって400万人規模の雇用を創出する。地方でもただちに雇用を拡大できる利点がある。 関連投資では、すでに現地財閥シナル・マスなどと中国海洋石油が栽培用地や生産工場に55億ドルを投じてバイオ燃料生産に参入する契約を締結。ブラジル国営石油のペトロブラス、マレーシア、韓国、シンガポール、日本など海外からの投資は124億ドルに達した。国内からの投資も約50億ドルに上る。インドネシアはバイオ燃料の国家戦略で成功を収めたブラジルの政策を研究しているという。 

バイオ燃料は、主要各国で温室効果ガス削減の動きが本格化していることや、世界最大の石油消費国である米国が石油から代替エネルギーへの切り替えを急ぐ方針を打ち出したことを受け、世界的に需要が高まりつつある。(坂本一之)

情報リンク: フジサンケイ ビジネスアイ

2007年2月24日土曜日

ベトナム、2006年度は銀行が高額の株主配当

 Eximbank は2月6日の株主総会で56%の株主配当を発表した。株式会社最高となったこの配当率発表後7日、同社株はOTC市場で1株1,700万ドン(約 1,063ドル・額面100万ドン[約63ドル])にまで上昇した。同行は今年、1兆2,120億ドン(約7,575万ドル)から2兆8,000億ドン (約1億7,500万ドル)へ増資する予定だ。

 その他銀行の2006年度配当は、▽アジア商業銀行(ACB):38%(8%を現金、30%を株式で配当)、▽軍隊銀行:42%(株式)、 ▽Sacombank:12%(株式)、▽VP Bank:35%(株式)、▽Saigonbank:15%、▽東アジア銀行(EAB):30~35%(同行の配当開始以来最高)。

 銀行以外でも、Tan Tao工業団地(20%)やマリーナハノイ株式会社(12%)が株式で配当する。Bao Minh社は、2007年2月中に一部を配当、配当は1株あたり700ドンだ。

 軽電通信社(LTC)は25%の現金配当、教育出版社の子会社は6~17%と低水準だ。ホーチミン市図書学校設備会社(STC)はハノイ証取組 では最低の6%、同じくハノイ証取のHoa Binh不動産株式会社(HBC)は、複数の大型事業計画を掲げていたが、結局は16%の配当にとどまった。

情報リンク:HOTNAM!

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2007年2月23日金曜日

ベトナムは投資環境改善でアジア第1位=香港企業が評価

【ハノイ放送15日RP=時事】香港の政治経済リスク・コンサルタンシー(PERC=コンサルティング会社)がこのほど行った投資リスクの格付け評価の結 果、投資環境の改善に関し、ベトナムがアジア地域で中国、タイ、フィリピン、インドネシア、インドなどを追い越し、1位の評価を得ている。  他方、地域の経済専門家は、ベトナムの経済成長率は東南アジア諸国の中で最高となり、外国の投資ファンドにとって有望な市場となるとの予測を出した。  また、メコン・キャピタル・グループのマッカルティー専門家は、ベトナム経済は急速かつ安定的に発展しているとの見解を示した。  

なお今年、ベトナムの経済成長率は8%に達する見通しである。(時事)

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ティエンフォン・プラスチック社 Tien Phong Plastic

銘柄名:Thiếu niên Tiền Phong
銘柄コード:NTP
業種:化学
URL: http://http//www.nhuatienphong-tifoplast.com.vn
資本金:1,444億6,000ドン(約10億4,000万円

2006年12月11日に上場したベトナム最大のプラスチック製品の製造・販売会社で、建設、水道、農業インフラや家庭向け製品を手がけています。特に、急拡大する建設セクター向けプラスチック市場(年率18%の伸びを予測)。

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ベトナム民営化ファンド3 ~ 1月のベトナム株式市場レポート

2007年に入ってからも昨年からの上昇モメンタムは続き、VN指数は年初から11日連続の高値更新となり、1月19日には1,000ポイントの大台乗せとなりました。その後は、一時的に利食い売りに押されたもののすぐに反騰に転じて1月31日には再度史上最高値を更新して1041.33ポイントの高値引けとなりました。

VN指数チャットから見ると1月短月だけで騰率はほぼ+40% 驚異的です

昨年末の駆け込み上場により、ホーチミン取引所の上場銘柄数は100銘柄を突破し、それに伴い出来高も大幅に膨らみました。国内の個人投資家は相場の大幅上昇を受けて利食い売り姿勢を強めましたが、それを海外ファンドの買いが吸収する展開となりました。
主力銘柄では、昨年12月に上場したばかりのFPTが月間に約40%上昇し、乳製品最大手のVinamilk、空調設備製造・販売ならびに不動産業を手がけるREE Corp、銀行大手のSacom Bankもそれぞれ約46%、60%、40%の上昇となりました。

私が50万円を投資した「ベトナム民営化ファンド3投資事業匿名組合」の運用実績は、1月単月で15.03%、設定来で+27.97%となっています。

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ベトナムとインドネシア、特許情報の英語検索が可能に

ベトナム特許庁、インドネシア特許庁は、英語で特許などの産業財産権情報を検索できる特許電子図書館(IPDL)の運用を始めた。両国特許庁が公開する特許公報、出願された発明の審査経過などを調べられる。日本の特許庁が国際協力機構(JICA)の資金援助を利用して、ベトナムとインドネシアのIPDLシステム構築に協力した。 ベトナムでは2日、インドネシアでは7日にIPDLが利用可能になった。日本の特許庁がシステム構築に協力した狙いは、両国の知的財産権情報を英語で取得可能にして、日本企業が競合他社の出願動向を確認したり、異議申し立ての準備をしたりしやすくすることにある。

情報リンク:日刊工業新聞

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南米銀設立など合意 アルゼンチンとベネズエラ

 【メキシコ市=松島良尚】アルゼンチンのキルチネル大統領は二十、二十一日にベネズエラを訪問し、同国のチャベス大統領と南米銀行設立に向けた計画や経済協力などについて十七の覚書と協定を締結しました。両首脳は地域統合の前進を確認するとともに、南米諸国を分断しようとするブッシュ米政権の干渉を批判しました。
 キルチネル大統領は、域内諸国の戦略的計画に資金を融通する南米銀行の計画は統合プロセスへの重要な一歩だと強調。米政府がアルゼンチンなどに、中南米におけるベネズエラの影響力を弱めるよう求めていることについて、名指しはしないものの、「完全な誤りだ。両国民の統合に懸念する必要はない。家父長主義的な政策を終わらせよう」と批判しました。
 チャベス大統領も、「両国間に対立をつくりだそうとする帝国や特権支配層のたくらみは尽きることがない」と述べました。
 今回、両国は、双方の国債を組み合わせた二回目の「南米債」を十五億ドル(約千八百億円)発行することにも合意しました。さらに、ベネズエラはアルゼンチン債七億五千万ドルを購入。これまでの分とあわせ四十億ドル以上になります。
 経済協力は、農業や乳製品分野など多岐にわたります。アルゼンチンのエネルギー公社はベネズエラのオリノコ川流域の原油生産プロジェクトに参入しており、キルチネル大統領はその採掘記念式典に出席しました。
 両国間の貿易は、二〇〇三年以来約十倍になり、今年は十億ドルを突破する見通しです。

情報リンク:日本共産党中央委員会

2007年2月22日木曜日

トルコリラ 為替レポート 

 先週の為替市場は、FRBによる利上げ観測の後退等から、ドルが主要通貨に対して売られたことから、トルコ・リラは対ドルで0.8%のリラ高となりました。また、対円では本邦10-12月期GDPの上振れ等もあり、同0.61%のリラ安で取引を終了しました。

トルコリラを扱う外為証拠金取引:
AFT-FXダイレクトトレード
ミスター証券

(データはすべて2007年2月16日現在のものです)

情報リンク:損保ジャパン・アセット  

損保ジャパン‐フォルティス・トルコ株式 2月3週次運用レポート

 先週のトルコ株式市場(イスタンブール・ナショナル100種指数)は、前週末比3.4%の上昇となりました。週初は前週までの利益確定売りムードが残る中、軟調な展開となりました。しかし、バーナンキFRB議長のインフレ改善の見解を示した議会証言以降は、米国の利上げ観測の後退等から投資家に買い安心感が広がり、株価は上昇しました。先週は、米国の利上げ観測後退といった海外要因に加えて、国内要因でもいくつか好材料が散見されました。まず、12月の経常赤字が、国内需要の減速と商品価格の下落により赤字幅が大きく縮小し、前年同月比では55%の減少となりました。さらに、好調な輸出と輸入の減速により貿易赤字も縮小しています。また、11月の失業率も前年同月の10.6%から9.6%に低下しており、総じてトルコ経済の好調さを示唆する結果でした。個別企業では、米Citigroup傘下のベンチャー・キャピタルが、トルコ小売大手のBoyner Buyuk Magazacilik社の株式を30%取得合意との報道を受けて、同社株式は週を通じて14%超の下落となり、インデックス構成銘柄で最大の下げとなりました。尚、当ファンドの基準価額算出に対応した期間の騰落率で見た場合、先週のイスタンブール・ナショナル100種指数は5.2%の上昇でした。

ファンドのパフォーマンス 過去一週間  +4.19%

(データはすべて2007年2月16日現在のものです)

このファンドを取り扱い証券会社
カブドットコム証券(手数料無料おすすめ)
安藤証券
コスモ証券
イ・トレード証券

情報リンク:損保ジャパン・アセット      

損保ジャパン‐フォルティス・トルコ株式 1月次運用レポート

2007年2月13日発行

 1月のトルコ株式市場(イスタンブール・ナショナル100種指数)は現地通貨ベースで前月末比5.3%の上昇となりました。為替相場では、トルコリラは対ドルで1.4%のリラ安となりました。先月、相場を大きく押し上げる要因となったのはグローバル(外部)要因でした。米国経済のソフトランディング見通しや
原油価格の落着きがエマージング市場への投資に対する安心感に繋がり、月間を通して概ね上昇基調となりました。特に、外国人投資家の大型株への資金流入が継続したことで、株価指数が押し上げられるかたちとなりました。一方、反応薄ではありましたが、国内でも好材料が散見されました。
12月のインフレ率は予想を下回り、2006年の消費者物価指数の年間上昇率は10%を割り込みました。さらに、順調な輸出成長を背景に11月の鉱工業生産指数は予想を上回り、原油価格の低下等を受け、貿易赤字は小幅ながら縮小傾向にあります。また、トルコ中央銀行がインフレ率上昇に警
戒しつつも、政策金利を据え置きました。

 トルコ政府は、EU加盟に関する現在交渉中の32項目について積極対応する姿勢をとり、今年5月に選挙を控え、先送りによる遅延が懸念される国営企業の民営化プログラムについても推進する方針です。加えて、強固なトルコのマクロ経済も株式市場の下支え要因となりうることから、今後の見通
しとしては堅調な相場展開を予想しています。大統領選挙という波乱要因も控えていますが、現在、トルコはエマージング株式市場の他市場に比べてバリュエーション面において割安な水準にあることから、上昇余地は十分にあると見ています。但し、株価が大幅に上昇した場合には一時的に調整局
面を迎える可能性があります。

(データはすべて2007年1月31日現在のものです)

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情報リンク:損保ジャパン・アセット            

豪社、インドネシア産LNGを中国に輸出へ

 【ジャカルタ=代慶達也】オーストラリアの資源大手エナジー・ワールドは21日、中国の資源大手企業にインドネシア産の液化天然ガス(LNG)を供給する契約の覚書を交わしたことを明らかにした。最大年500万トンを供給する見込み。インドネシア産LNGの対日輸出は削減される方向にあり、日中のガス資源獲得競争が激しくなりそうだ。 エナジー・ワールドは2010年にもスラウェシ島南部にLNG基地を建設する計画。当初は年産100万トンの施設を建設し、同500万トンまで拡張する。同社は供給先に関して「中国企業」と説明しているが、企業名は公表できないという。

情報リンク:日経新聞

イラン、トルコに石油・ガス開発参加呼びかけ

【カイロ支局】トルコを訪問中のイランのモッタキ外相は21日、トルコのギュレル・エネルギー・天然資源相と会談し、イランでの石油・天然ガス開発へのトルコ企業の参加を呼び掛けた。トルクメニスタンの天然ガスをイランを通じてパイプラインでトルコに提供する計画も提案した。来月初めまでにイランのバジリハマネ石油相がトルコを訪れ、具体案を詰める予定。 核開発問題を巡り国際制裁が強まる中で、イランがクルド人武装組織取り締まりなどで協力してきたトルコとの経済関係強化に乗り出した形。トルコは天然ガスの国内需要の約2割をパイプラインでイランから調達。パイプライン延長による対欧州輸出も目指しており、イランの提案はガスの安定確保につながるとして検討する考えだ。 トルクメニスタンのガスをカスピ海経由でトルコに運び欧州に輸出する計画も進んでおり、イラン経由のルートには米国などが反発する公算が大きい。
情報リンク:日経新聞

2007年2月21日水曜日

Telecom Argentina STET-France Telecom S.A.:Telecom

銘柄名:Telecom Argentina STET-France Telecom S.A.:Telecom
銘柄コード:TECO2
業種:通信
URL:http://www.telecom.com.ar/

アルゼンチンの電話普及率はラテンアメリカ諸国の中では比較的高い水準にありますが、先進各国の普及率からみれば、未だ低水準にとどまっています。アルゼ ンチンは順調な経済成長を遂げていますが、さらなる経済開発を進めるには通信網の拡充・整備が必要不可欠となります。アルゼンチンでは、平成2年にアルゼ ンチン国営電話公社が分割・民営化されて発足したアルゼンチン・テレコム社(Telecom Argentina STET-France Telecom S.A.:Telecom)とアルゼンチン・テレフォニカ社(Telefonica de Argentina S.A.:Telefonica)の2 社が、それぞれ北部地域、南部地域の電話事業を担当し通信網拡充計画を積極的に進めています。

情報リンク:
国際協力銀行
http://sg.finance.yahoo.com/q?s=TECO2.BA

好景気で活況を呈するアルゼンチンの株式市場

■ポストBRICsの有力グループ「VISTA」の一角を占めるアルゼンチン経済は、2001年に深刻な債務危機に直面したが、2003以降は構造改革の成果などによって経済が急速に持ち直している。マクロ経済の水準はすでに危機前のレベルを取り戻している。2006年7~9月期の実質GDP成長率は、前年比+8.7%と9%近くの高成長を記録した。成長の内訳を需要項目別にみると、とくに実質GDPの65%を占める個人消費が好調となっており、06年7~9月期における実質個人消費の成長への寄与度は+4.7%となった。政府による貧困対策や好景気で雇用・所得環境が改善していること、消費者のマインドが上向いていることが個人消費の拡大につながっている。
 
■マクロ経済が好調に推移する状況下、株式市場も活況を呈している。ブエノスアイレス証券取引所の代表的な株価指数であるメルバル(Merval)株価指数の推移をみると、2003年頃から急速な勢いで株価が上昇している様子が分かる。2002年12月時点の株価指数は524.95ポイントであったが、直近では2081.53ポイントとなっており、わずか4年間で4倍の水準まで上昇した。なお、日本にはアルゼンチンの株式市場を対象にした単独の投資信託商品がないため、日本の個人投資家がアルゼンチンの株式市場に投資をする際には、アルゼンチンの銘柄が一部組み込まれた中南米ファンドなどによって投資をするのが一般的だ。
 
■アルゼンチンの株価は、中長期的な視点でみても上昇余地が大きい。アルゼンチン株を中長期で保有することを前提とした場合、株価はどこまで上昇していくのだろうか。いくつかの前提をおいてシミュレーションしてみよう。まず、株価の決定要因となる名目GDPの中長期予測を行う。名目GDPを総人口×1人あたりGDPに分解したうえ、人口は国際連合の将来推計人口(中位推計)、1人あたりGDPはロジスティック曲線に沿って推移していくものとして予測した。この名目GDPの将来予測値をもとに、メルバル指数の中長期的な推移をシミュレーションした結果によると、メルバル指数は07年から50年までの中長期のトレンドとして上昇傾向をたどることになる。とくに経済成長が加速する2030年以降の上昇テンポが著しい。さらに、アルゼンチン株をメルバル指数のインデックスで中長期にわたって保有した場合、保有期間によって株価が何倍になるかを計算すると、保有期間が20年の場合、株価は06年実績対比で約8.8倍になる。また30年の場合には19.4倍に、40年に及ぶ場合には37.6倍にもなる。アルゼンチン株投資を行う場合、短期的には大きな変動が生じる可能性があるが、中長期のスタンス
 で臨む場合には、先進国への株式投資に比べてかなりのハイリターンが期待できるといえるだろう。

情報リンク:Klug クルーク

インドネシアの通信市場の現状

国内通信はPT Telkomが独占的に、国際通信はPT IndosatとPT Satelindoの2社が提供している。1999年の国際通信のシェアは、PT Indosatが86.5%、PT Satelindoが13.5%である。PT TelkomとPT Indosatは、相互に主要な関連会社への投資を行うクロス・ホールディングを行っており、PT Satelindoには、PT TelkomとPT Indosatが出資している。

 PT Telkom、PT Indosatは国家の代理機関として位置付けられていたが、2000年9月に成立した新通信法で、その特権的存在を否定され、収入の一定割合を免許料と して支払うこととなった。さらに、同年7月の大統領令により、各社の独占期間が短縮された。PT Telkomの市内電話市場における独占の終了は2010年末から2002年8月に、国内長距離電話市場では2005年末から2003年8月に、PT IndosatおよびPT Satelindoの国際電話市場の複占は2004年末から2003年8月に前倒しで終了する。自由化政策に沿って、PT Telkom、PT Indosatの株が2001年内に放出される予定である。株式が放出された場合、外資が引受け手になるとの思惑があった。しかし売却後も政府が過半数の 株式は国が保有し続ける方針であることや、政情の不安定さから、積極姿勢を示す外資は今のところ見当たらない。

 イン ドネシアは、固定電話網を拡充するために民間および外国資本を活用したKSO事業を行っている。2010年までの15年間で設備の建設、運営を行い、その 後、設備移転することを基本に、96年、PT Telkomが担当するジャカルタ、東ジャワを除く5地域に、5つのKSOコンソーシアムが形成された。KSOコンソーシアムへは上限35%で外資の参加 が認められており、フランス・テレコム、豪テルストラ、NTT、C&W、シンガポール・テレコム等が出資している。しかし総じて回線の敷設はス ムーズには進まず、契約解除やPT TelkomによるKSOコンソーシアムの買収などの動きがある。

 インドネシア で携帯電話を提供している事業者は現在、7社あり、そのうち、加入者数で見た上位6社にPT Telkomが、上位2社にPT Indosatが出資している。同国では、1800MHz帯の免許を7社に付与しているが、通貨・経済危機の影響等により、いまだ開業していない。携帯電 話事業者には、蘭KPN、独DeTeMobil、米Verizon等が出資している。

 PT TelkomとPT Indosatは、クロス・ホールディングを2001年2月に終了させることで合意した。クロス・ホールディングの解消は、通貨危機対処に際して、政府と IMFとの間で合意された競争促進の一部である。携帯業界トップのPT Telkomselは、PT Telkomが42.7%、PT Indosatが35%、残りをKPNが17.3%保有しているが、PT Indosat所有の35%を9.45億ドルでPT Telkomに売却する一方、PT Telkomが保有する国際通信のPT Satelindo株22.5%を1.86億ドルでPT Indosatに売却する。さらにアナログのAMPS方式を採用している3社(Komselindo、Metrosel、Telesera)の合併合意が 2001年2月報道されている。

情報リンク:http://www.icr.co.jp/

INDOSAT インドサツト


銘柄名:PT INDOSAT
銘柄コード:ISAT
業種:通信
URL:http://www.indosat.com

インドサットはインテルサットが稼働を開始した1967年に、インドネシア政府と米国ITT社の合弁企業として設立された会社である。1969年から同社 は商業活動を始め、252ヵ国と結ぶインドネシア随一の国際通信会社となった。インドサットはインドネシア政府より、その後20年間にわたるインドネシア でのインテルサット地上局の設立・移管・運営を任命された。

1980年にはインドネシア政府がITT社の持ち分を買い戻し、100%の国営企業となり、インドサットは、国有の有限責任会社(state owned limited liability corporation)となった。収益率が高かった同社は、1994年10月にはジャカルタとニューヨークの株式市場に上場し、民営化が行われた。

なお、1982年にPERUMTEL(テレコムの前身)は国内通信と国際通信を効果的に分割するために、ジャカルタにあった全ての国際地下ケー ブル、国際オペレーター、ゲートウェイの権利をインドサットに譲渡し、インドサットは逆にPERUMTELに国内通信分野の資産を受け渡した。

インドサットは国際通信サービスの設備として、メダン、バタム、ジャカルタ、スラバヤの4ヵ所にゲートウェイおよびインテルサットの地上局を設 置し、メダンとジャカルタには海底ケーブル局を設置している。同社は国際通信サービスの提供に加えて、以下の3点を戦略方針としている。

・国内の電気通信基盤整備事業への参画
・国内および国際マーケットへの進出
・電気通信関連事業に重点を置きつつ、事業の限定的多角化を進める

この3点を背景として、中部ジャワ地域KSO(MGTI社)、セルラー(GSM)2社、PRIMASTEL社(PHS)、MULTIMEDIA NUSANTARA社(マルチメディア事業)、アステル日本、杉並ケーブルテレビ等への出資を行っている。

 2002年8月、PT INDOSATに、国内通信事業免許が付与された。PT INDOSATは、首都ジャカルタと第2の都市スラバヤで市内通信事業を始める。新規投資で独自の回線網を建設するため、投資額は約1,700億ルピア(約24億円)、回線数は両都市で約1万3千を開通予定である。

 2000 年5月には、PT INDOSATは、ドイツ・テレコムが保有するPTサテリンドの株式25%を、全額買い取ることで合意している。金額は3億6,100万 ユーロ(約419億円)。ドイツ・テレコムは東南アジアでの携帯通信事業の開拓に向けてサテリンドに出資していたが、欧州における第3世代携帯電話事業へ の過剰投資などにより債務が膨張していた。これによりPTサテリンドはPT INDOSATの100%子会社となった。

 さらに、インドネシア政府は、2002年12月、PT INDOSATの政府保有株式*3(発 行済み株式の41.94%)を、シンガポールの通信会社に売却することで合意した。民営化により企業の競争力を高めるとともに、株式売却収入(総額 6,200億ルピー=約790億円)を得る狙いもある。売却先は、シンガポール・テクノロジーズ傘下のシンガポール・テクノロジーズ・テレメディアで、入 札でマレーシア企業に競り勝った。同社株の売却はIMFとの合意に基づいて進められている国営企業改革の最大の焦点となっていた。

この株の現在値

2006年2月~2007年2月までのパフォーマンスは +71%

情報リンク:
http://www.anr.org/



ベトナムに新工場、生産能力増強へ-四変テック

四変テック(香川県仲多度郡多度津町)は二十日、ベトナムに新工場を設立すると発表した。電子機器事業の主力製品の電源と電子式安定器の生産拠点として、生産能力増強とコスト削減を図るのが目的。プリンターやOA機器用などの電源はベトナムのほか中国に進出する日本企業に販路を開拓し、事業の拡大を目指す。操業開始は十月の予定。

 同社の海外生産拠点はタイに続いて二カ所目。電源や蛍光灯用の電子式安定器は需要が増加しており、生産能力のアップと、し烈な価格競争に対応するため、土地や労働力の安いベトナムへの進出を決めた。二カ国に拠点を置くことでカントリーリスクも軽減する。

 新工場はハノイ市北東の工業団地の土地約一万平方メートルを賃貸し、約二千五百平方メートルの建屋を建設する。総投資額は六億六千万円。三年目には従業員百五十人、売上高二十六億六千万円を計画している。三月一日に新会社の「シヘン・ベトナム」を設立する。100%出資で資本金は二億円。

 ベトナムへは日本企業の進出が増加しており、取引先メーカーの進出も見込まれることから中国を含めて新規顧客の獲得を図る。電子機器部門の売上高は二〇〇六年度の五十八億円から、一〇年度には一・五倍の八十七億円まで増やす計画。余喜多博社長は「コストと品質の両面で高い水準の製品を生産し、さらに事業を拡大したい」と話している。

情報リンク:SHIKOKU NEWS

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ペトロベトナムと出光興産、製油所建設で交渉か

【ベトナム】19日付ベトナム紙ラオドンは、出光興産と同国の国営石油会社ペトロベトナムが、タインホア省ギーソンに合弁で製油所を建設する方向で交渉を進めていると報じた。投資額は52億5000万ドルで、出資比率は出光71%、ペトロベトナム29%という。

 同紙によると、両社は昨年10月、同製油所に関する事業化調査を終えており、処理能力は日産17万バレルを見込む。出光は投資額のうち35億ドルの借り入れを手配するという。

 ギーソン製油所は、中部のズンクアット製油所(2009年操業開始予定)に続き、ベトナム政府が計画していた大型プロジェクトで、13年の操業開始を見込んでいる。これまでに三菱商事、韓国ハンファなどが参入に関心を示していた。生産品目としてはパラキシレン、ガソリン、ディーゼル油、灯油などを見込む。


情報リンク:newsclip

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サムスン電子、南アフリカにワイブロ技術輸出

【ソウル16日聯合】サムスン電子は16日、南アフリカ共和国のハイテクグループ・アルテックと協力し、同国ハウテン州にモバイルワイマックス(ワイブロ)ネットワークを構築する契約を締結したと明らかにした。サムスン電子は第2四半期中にインフラ装備と各種端末機を提供し、テストに成功すればアルテックがネットワークを設置する。正式サービスは7月からの開始を予定している。

 アルテック側は、「無線インターネット分野に秀でた韓国の中でも、サムスン電子はモバイルワイマックス技術に独特の経験を持っている」と評価する。無線IP(インターネットプロトコル)の提供においてサムスン電子の右に出る者はいないと判断し、契約を交わしたと説明した。

情報リンク:聯合ニュース

インデックス、インドや南アなど新興国に本格進出

 携帯電話向け情報配信のインデックス・ホールディングスはインドや南アフリカなど新興国市場に本格的に進出する。現地企業との提携などを通じて音楽やゲームを配信する。欧州のライバル企業も同地域への進出を積極化していることに対抗する。海外事業の不振で2006年8月期に上場後初の経常減益になったことから、併せて海外事業の管理体制も見直す。

 対象はインドや南アフリカのほか、ロシアやタイなどを計画している。年内に駐在員事務所を開設。各国の携帯電話会社にコンテンツを直接納入し、消費者に配信する。メキシコやブラジルなど中南米でも来年以降の参入を狙って市場調査を始める。

情報リンク:日経新聞

インドネシア、経済長率5.5%に・06年

 【ジャカルタ=代慶達也】インドネシア中央統計局によると、2006年の実質国内総生産(GDP)の伸び率は前年より0.1ポイント低い5.5%にとどまった。インフレによる個人消費の低迷に加え、地震やテロの影響で外国からの投資が伸び悩んだことが原因。07年は個人消費が回復しつつあるため「6%以上の経済成長を目指す」(ユドヨノ大統領)という。

 同統計局によると、業種別GDPの伸び率は通信・運輸部門が同13.6%となったが、自動車や電機など製造部門は4.6%にとどまった。06年は石油・ガスや石炭など資源価格が上昇して輸出額が初めて1000億ドルを突破したが、05年秋の石油価格の大幅値上げに伴う物価の急騰で個人消費が低迷。日本などの外国投資も大幅に減った。

 全体では政府の通年目標成長率の5.8%を下回った。ただ07年はインフレが沈静化し、二輪車や家電などの消費が回復しているため、中央銀行は「6.3%の成長率を見込んでいる」(ブルハヌディン総裁)。(13:01)

情報リンク:日経新聞

ミタルがインドネシア最大級の製鉄所計画

【ジャカルタ=代慶達也】インドネシア政府は20日、鉄鋼世界最大手のアルセロール・ミタルグループがインドネシア最大級の製鉄所の建設計画を進めていることを明らかにした。年産200万トンで投資額は15億ドル(約1800億円)という。同国は旧ミタル・スチールの創業地で原料の鉄鉱石や石炭も豊富。将来は東南アジアの中核生産拠点になる可能性もある。

 政府によると、建設候補地はカリマンタン島南部。同グループ関連会社のイスパット社が1200ヘクタールの用地を確保し、2008年にも着工する。建設期間は5年。大型電炉工場で建設用資材など鉄鋼製品を中心に量産する。石炭火力発電所や専用港も整備する。

情報リンク:日経新聞

インドネシアの光と影

先日、10年ぶりにインドネシアを訪れる機会があった。ジャカルタの街には真新しいビルが林立し、道路を行き交う車もピカピカで、10年前とは隔世の感であった。

 市街地の交通渋滞は相変わらずだが、その原因は、かつての三輪バイクではなく、車の間を縫って走り回る真新しいホンダやヤマハのバイクというのが新鮮であった。若者やビジネスマンには携帯電話が必須アイテムであり、若者がメールの交換に忙しいのは日本と同じである。

 こうしたインドネシアの変貌(へんぼう)ぶりに驚いて帰国したのであるが、その2週間後に再び訪れたジャカルタはまったく別の一面を見せていた。

 集中豪雨により周辺を流れる河川が増水、あちこちで堤防が決壊し、ジャカルタ市内の道路をはじめ周辺の高速道路もいたるところで、冠水、通行止めとなっていた。市街地に立つ真新しいオフィスビルも、道路の冠水のため、閉鎖を余儀なくされていた。

 水道設備にも泥水が流れ込み、給水制限が行われ、電線が水没して大規模停電が発生、感電による死者が出た。固定電話だけでなく、携帯電話網も会社によっては完全に不通となるなど、経済活動にも深刻な影響を与えていた。

 近年、インドネシア経済は急速に発展した。しかし、今回の洪水で、このように非常に脆弱(ぜいじゃく)なインフラ基盤の上に成り立っているのが露呈した。発展を急ぐあまり、水道や治水、道路など国家としての基礎インフラがまだ追いついていないというのが実情であろう。

 世界4位、2億人以上の人口を抱えるインドネシアには、日本の家電や自動車メーカーが熱い視線を送ってきた。ただ、土木や建設、通信などの分野でも、日本の持つ技術に活躍の場はありそうだ。市民生活を向上させる分野でもあり、日本企業の好感度は高まると思うのだが。(H)

情報リンク:朝日新聞

インドネシアとシンガポール 難しい隣人関係

とかく隣人関係は難しい。それは国同士にも当てはまる。インドネシアとシンガポールも例外ではない。インドネシアは大国だが貧しく、シンガポールは人口はインドネシアの56分の1、面積にいたっては2700分の1という小さな国。だが、経済では逆にインドネシアの1人当たりの国内総生産(GDP)が954ドル(2003年)なのに対し、シンガポールは2万1698ドル(02年)と逆転する。こうした「ねじれ」があるため、両国民の感情は複雑なものとなる。

 懸案事項の1つが「逃亡犯罪人引き渡し条約」の締結で、30年以上合意できないまま両国関係の大きな障害となってきた(02年7月13日コンパス紙)。2年前、インドネシア・ユドヨノ大統領誕生により再開された交渉が、またもや暗礁に乗り上げた。インドネシアが引き渡し条約の署名を先行させることを主張したのに対し、シンガポールが並行して交渉してきた防衛協定との同時署名を求めたためだとされている(07年2月13日ジャカルタ・ポスト紙)。

 交渉再開に合意した2年前、ユドヨノ大統領は「引き渡し条約は、インドネシアの汚職撲滅のために不可欠である」と理解を求めたのに対し、リー首相は「引き渡し条約ができればそれでインドネシアの汚職がなくなるというものではない」と、水を差すような反応をしたという(05年2月15日コンパス紙)。

 インドネシアは「シンガポールが、インドネシアの犯罪者、特に経済犯の逃亡先となっている」と主張している。銀行救済支援融資資金を不正使用した容疑で指名手配されている元ペリタ銀行の理事や、BNI銀行の預金を持ち逃げした容疑者らが、シンガポールに潜んでいるとされている。中にはシンガポール国籍を取得した者もいるといわれている。彼らの「不正」資産はシンガポールで運用され、同国経済の成長に貢献していると考えられている。シンガポールが防衛協定との同時署名を求めているのは、引き渡し条約の締結を引き伸ばす言い訳にすぎない……少なくともインドネシア人の多くがそう考えている。

 インドネシア側の不信も、あながち根拠のないことではなさそうだ。というのも、正義派の弁護士として有名なトドゥン・ムルヤ・ルビス(Todung Mulya Lubis)氏も、コンパス紙で「『世界で5番目に汚職の少ない国』であるシンガポールがこうした行為を続けるのは、自分の国さえきれいであれば、周りの国は汚れても構わないということに等しい」(06年11月2日)と批判。さらに「グッド・ガバナンス(正しい統治)や法の下の平等などの原則について説くシンガポールが、汚職撲滅のために必要な不正な実業家と不正な資金を、インドネシアに戻すことに手を貸そうとしないのは非常に残念だ」と述べ、地域全体を発展させる姿勢をシンガポールに求めている。

 対抗措置としてインドネシアは今月に入り、シンガポールへの砂利輸出を禁止した。狭い国土を広げるため、シンガポールが積極的に進めている海の埋め立てのための砂利だ。この唐突に決められた措置がシンガポールにどれほどのインパクトを与えるかは分からない。しかし、両国の絡まった感情の糸が、また1つ増えたことは確かなようだ。

(高取茂)

情報リンク:JanJan

ミラノウニカ、前年比7%増 3・3万人超に

2月16日に閉幕した「ミラノ・ウニカ」は、来場者が前年2月展に比べ7%増の3万3000人超となった。英国やフランスをはじめ、香港やロシアといった 新興国からの来場者が大幅に増加した。増加したのは、全体の3分の1以上を占めるイタリア国外からの来場者で、前年比8%増の約1万500人となった。海 外来場者としては、英国(25%増)、フランス(16%増)、スペイン(13%増)、トルコ(34%増)といった欧州の主要国に加え、香港やロシアから大 幅に増加した。

情報リンク:日本繊維

トルコ航空、昨年の旅客数が2割増、就航地23都市を加え順調に増加

トルコ航空(TK)によると、昨年の旅客数が前年比19.9%増の1694万6000人と2割増と好成績を収めた。TKは昨年、新たな就航地として23都 市を加え、保有機材総数も102機となり、規模を拡大したことが旅客数の増加につながった。ロードファクターは68.7%となっている。

情報リンク:トラベルビジョン

トルコで拡大するアクセサリー用の金需要

→参考できる外国株投資を見極める情報

■世界の金(ゴールド)需要が拡大している。2005年の金需要は3734.1トンと、04年に比べて6.8%の大幅増となった。2006年に入ってからは、金の国際価格が高騰していることもあって数量ベースの金需要は伸び悩んでいるが、金額ベースでは1~9月までの実績で前年比22.2%の高い伸びを記録した。金需要は、①アクセサリー用②投資用③工業用④歯科用の4つに大別されるが、これらのなかで最も大きいのはアクセサリー用であり、金需要全体の8割を占める。
 
■アクセサリー用の金消費が最も多い国はインドで、05年には世界各地で生産された金の21.5%がインドによって吸収された。以下、米国(12.9%)、中国(8.8%)、トルコ(7.2%)と続く。以下では、世界第4位のアクセサリー用金需要国トルコにおける金消費のトレンドを眺めてみたい。
 
■これまでのトルコの金消費の動向をみると、2004年頃から数量ベースの需要が大幅に増加している様子が分かる。直近の2005年は、前年比+5.9%増の248.4トンとなった。ポストBRICsの有力グループ「VISTA」の一角を占めるトルコでは、500年の歴史を誇るオスマントルコ帝国の時代から、国民の間で美しい金細工などアクセサリー用の金に対する根強い需要があった。またトルコは、昔から中東諸国向けの金の再輸出基地となっており、輸出向けの金の在庫も豊富にあった。
 
■近年では、蓄財の一手段として金を購入する人が増えている。とくに、2000年から2001年にかけて、トルコが未曾有の金融危機に見舞われた時期には、毎年50%を超える激しいインフレが続いたこともあって、インフレ・ヘッジを目的とした金需要が大幅に拡大した。自国の通貨リラを現金で保有していも、インフレによってすぐに価値が下がってしまうため、ある程度のお金がたまるとすぐに外貨や金に交換する人が多かったのである。
 
■2003年以降は、通貨価値の下落に歯止めがかかってきたことなどから、インフレ率が低下しており、インフレ・ヘッジを目的とした金の需要はそれほど大きく拡大しなくなった。その一方、経済成長によって国民の可処分所得が上昇したことから、中産階級などによるアクセサリー用の金需要が大きく拡大している。今後も、トルコ経済の高成長が続くことが見込まれるなか、アクセサリー用の金需要は金額ベースで拡大傾向で推移すると予測される。

情報リンク: Klug

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損保ジャパン‐フォルティス・トルコ株式 2月2週次運用レポート

2007年2月14日発行

先週のトルコ株式市場(イスタンブール・ナショナル100種指数)は、前週までの大幅上昇への利益確定売りが見 られ、前週末比2.2%の下落となりました。前週末発表の1月のインフレ率が市場予想を上回ったことが利益確定売りのきっかけとなりました。その後、 Halsbankの民営化方法の変更やたばこ企業のTekelの民営化の延期見通し報道といった売り材料が重なったことも市場センチメントを悪化させまし た。一方で、財政赤字額が対GNP比で約0.7%と過去30年間で最小水準になる等、トルコ経済の好調さが再確認されました。12月の鉱工業生産指数が市 場予想を下回ったことは予想外でしたが、トルコ自動車産業協会が発表した1月の自動車輸出の好調な数値に代表されるように、輸出は引き続き堅調でトルコ経 済の牽引役となり続けることが予想されます。個別銘柄では、民営化によりトルコ政府保有の51%の株式放出報道を受けてPetkimが24%の上昇となり ました。尚、当ファンドの基準価額算出に対応した期間の騰落率で見た場合、先週のイスタンブール・ナショナル100種指数は1.6%の下落でした。 先週 の為替市場は、株式市場の下落はありましたが、トルコ・リラは概ね小動きの展開となり、対ドルで前週比0.07%のリラ安となりました。対円では同様に小 動きの展開となりましたが、同0.3%のリラ高で取引を終了しました。

情報リンク:損保ジャパン・アセットマネジメント株式会社

トルコのアパレル産業

トルコの繊維の輸出は世界第10位、アパレルの輸出においては第4位と繊維・アパレル産業が非常に活発で、近年はトルコのファッションデザイナーの国際的な舞台での活躍も増えています。そんなトルコの産業についてご紹介します。

世 界第6位のコットンの生産国であること もその一因ですが、1995年以降の集中的な工場の近代化を機に国際競争力を高めました。その輸出量は年々増加しています。1980年に8億ドルにも満た なかったトルコ繊維・アパレルの輸出額は、2003年には為替レートの変動にもかかわらず、前年と比べ24.6%増である150億ドル、2004年には 176億ドルに達しています。これはトルコの工業製品輸出総額の約34%を占めるほどに市場が急成長している事を示します。2010年までの輸出目標額は 348億ドルであり、その中でも日本に対しての輸出拡充に意欲を持っています。現在の主な市場はドイツ、イギリス、アメリカ合衆国、フランス、オランダ、 ロシアとヨーロッパ内外で広く訴求されています。近年はトルコのファッションデザイナーの国際的な舞台での活躍も増えており、日本にもディーチェ・カヤッ ク、フセイン・チャラヤン等が進出しています。

アパレル工場数 : 約11,000社が輸出
生産能力  :  年間 1,000,000トン(2004年度)
生産量 : 年間 800,000トン(2004年度)
輸出量 : 400,000トン(2004年度)
アパレル輸出高 : 137億ドル(2005年度)
主な輸出先 :アメリカ合衆国、イギリス、ドイツ、フランス、ロシア、オランダ
発注から納期まで : 3~6週間(初回注文は6週間)
対日輸出目標 : 日本のアパレル輸入の1%
(2004年度の輸入統計で換算すると約2億2500万ドルに相当)
備考 綿の生産は世界6位。アパレル輸出は世界4位。

トルコの繊維・既製服輸出実績
    2001 | 2002 | 2003 | 2004
繊維 3,942,685 | 4,268,291 | 5,261,671 | 6,428,000
アパレル 6,661,072 | 8,093,656 | 9,961,748 | 11,193,000
総輸出量 31,334,216 | 36,059,089 | 47,252,836 | 63,121,000

日本への輸出実績
2001 | 2002 | 2003 | 2004
繊維 19,018 | 17,789 | 18,430 | 18,896
アパレル 7,878 | 10,716 | 13,886 | 15,662
対日総輸出量 337,435 | 357,301 | 433,383 | 539,543

情報リンク:イスタンブール繊維アパレル輸出協会

最近のトルコ経済開発

最近の経済開発

トルコ経済はこの数年間、これまでにないペースで成長を続けています。2004年と 2005年の名目GDPはそれぞれ3,000億米ドルおよび 3,610億米ドルを達成し、同年度のGDP成長率はそれぞれ8.9% と7.4%でした。2006年末にはGDPが3,990億米ドルに達する見込みですが、06年下半期の景気後退によってGDP成長率は下降し、5.1%前 後となるでしょう。他の多くのエマージング諸国と比べると、立派な数値となっています。  

他の指標を見ると、インフレ率が2001年の 68.5%から2004年の9.3%、2005年の7.2%へと下降しています。 2006年は9.9%程度になると見られます。インフレ率が80~90%を下回ることがほぼなかった90年代とは格段の違いがあります。高インフレ率は日 本を含めた海外投資家らの大きな懸念材料となっていました。2005年末時点の輸出額は731億米ドル、輸入額は1,160億米ドルで、どちらも10%超 の増額となりました。2004年に8億9,000万米ドルだったFDI流入額は、2005年には98億米ドルと急増しました。年間平均一人当たりGDP は、2001年の2,042米ドルから、2005年には5,048米ドルに伸びました。  

これらの事実と合わせて、若年人口が 7,160万人(2005年)であることを考えると、トルコが海外投資家の注目を集め、 BRICsプラスのエマージング諸国に仲間入りした模様であると容易に結論づけられることでしょう。しかし、それだけでトルコへのFDI流入は今後も維持 できるのでしょうか?国内外における経済や政治の情勢、取り決め、提携など、トルコの他の課題は、日本を始めとする諸外国との経済・投資関係にどのような 影響を及ぼすのでしょうか?日本からの投資を呼び込めるかという意味で、トルコは新たな「タイ」や「チェコ共和国」になれるのでしょうか?

2001年危機を脱出  

ト ルコ経済研究者の多くが認めるように、上記の実績指数はトルコにとって驚異的なものでした。その主な理由として、トルコが2001年に銀行・財政危機によ り大きな打撃を受けたことがあります。2001年、トルコの名目GDPは1,470億米ドル、GDP成長率はマイナス7.46%、一人当たりGDPは 2,042米ドルで、インフレも68.5%と上昇し、輸出額は344億米ドル、輸入額は389億米ドルとなり、人口は6,730万人にとどまりました。こ れらがこの年の深刻な経済危機と結びつき、トルコは経済的に困難な状況に直面する結果となったのです。

 最新の経済指標は2001年のそ れをはるかに上回っており、現政権(公正発展党(AKP))による危機管理対策は国際社会から大きな賞賛を浴びています。90年代の10年間に及ぶ改革の 失敗とマクロ経済悪化を経て、トルコでは、新たな緊縮経済対策のもとでミレニアムを迎えました。この対策はビュレント・エジェヴィト元首相の第57次連立 政権(民主左派党(DSP)、民族主義者行動党(MHP)、祖国党(ANAP))によって策定され、1999年12 月に導入されたものです。国際通貨基金(IMF)はこの対策の策定と監視にかかわり、99~02年に純総額206億ドルの財政支援を行いました。

AKP が2002年に国政選挙で勝利した後、レジェップ・タイップ・エルドアン首相およびアリ・ババジャン経済担当国務大臣らの閣僚は、IMFの緊急支援措置と 連動して、緊縮経済・財政政策と改革を続行しました。トルコ中央銀行も財政管理に貢献し、そのすべての取り組みが2001~06年の大変好調な経済実績に 結びついています。

 IMFプログラムに加えて、トルコのEU加盟交渉で求められた緊縮財政・規制改革も、安定した経済環境の実現に寄与 しました。トルコ経済に恩恵をもたらした、いわゆる「二つの錨」の関係(IMFとEU)は、他のエマージング諸国の中でも独特なものだと考える経済学者も います。

国家財政

 2001年以降の移行期間と 考えられる時期において、トルコの公債管理と経常赤字は引き続き微妙な問題となっています。2002/2003年に20% だった財政赤字のGDP比は、2006年末には1.3%になると見られています。貿易赤字は2003年に221億米ドル、2004年に344億米ドル、 2005年に433億米ドルでしたが、2006年には350億米ドル前後(GDP比は約8.5%)となる見込みです。赤字の大部分は高額な石油分野への資 金提供によるもので、2006年には(上記350億米ドルのうち)約125億米ドルとなります。公債問題への対応のため、トルコ政府が引き続き財政管理を 行うことが期待されています。

消費者負債

視点を 変えると、改革がトルコ国民に与えた影響が懸念されます。トルコ国民の多くは、経済データの内容にかかわらず、所得が事実上直ちに上昇しないなか、緊縮財 政政策のもとで犠牲となり、苦しんできました。それでも、所得が伸びないなか、同時期の金利引き下げは、個人負債の拡大という犠牲のもとでやっと、内需の 急増をもたらしました。このように金融商品や金融サービスが国内消費を動かし続ける手段を提供した結果、平均的なトルコ人は、複数のクレジットカードと自 家用車や住宅の銀行ローンを背負わざるをえなくなりました。そのほとんどは、一般に年利60~100%前後の過剰な金利(トルコリラ建て)により 90年代には利用できないものでした。現在では消費者ローン金利は15~20%で、幅広く利用されています。「金融緩和」は国民や企業に役立つ一方、国内 の借主が借入過多や最終的にボトルネックに陥る事態ともなっています。これは逆に、2006年下半期に見られた内需の縮小につながります。しかし、大半の 主要グローバル市場で成長が見込まれ、トルコが輸出拡大に対応できる可能性もあることから、GDP成長率は2006年の見積で5.15%、2007年で 4.88%と安定を続ける見込みです。

将来に向かって  

大 統領選と総選挙が予定されている2007年は、トルコにとって重要な年となるでしょう。これらの選挙で、差し迫った多くの政治課題が浮き彫りになるで しょうし、国の財政問題が注目されることも考えられます。このような状況のなか、中央銀行はインフレ抑制のため、緊縮財政政策を続ける見込みです。輸出が 好調となって、IMFとEUの主導による活況ある国内市場が2005/2006年に欠如した穴埋めができると期待されます。エルドアン首相がトルコの次期 大統領になるのか、総選挙でAKPの磐石な基盤に変化が生じるのか、ライバル政党の復活はあるのかなど、多くの推測がなされています。これらの問題は、国 内的、対外的に想定される影響を考えると、非常に重要です。さまざまな異なる予測がなされていますが、2007年の選挙結果等がどのようになろうとも、ト ルコが2001年以来実施してきた、改革による進歩を続けていくと我々は考えます。その道は平坦ではないかもしれませんが、トルコはBRICsプラスのエ マージング諸国の一員として、2010年までは確実に、また幸運なら2023年に向かって、同盟国に対し確実で成長するパートナーシップの提供を目指しま す。外国の投資家には、攻撃的な姿勢と綿密に計算した姿勢とをうまく組み合わせ、トルコという国を戦略的に見ることをお勧めします。

EU 加盟が実現する前でも、日本はトルコへの投資が可能です。この点において、日本とトルコは、EU交渉を妨げることなく、包括的で戦略的な合意に向けて 取り組む必要があります。トルコ政府は日本に関して強固な戦略を策定するのが賢明でしょう。2006年1月に小泉前首相が歴史的なトルコ訪問を果たしたこ とから、安倍現首相とその内閣もトルコからの同様の訪問を歓迎してくれるはずです。日本は産業面での存在感と協力関係を拡大するため、世界中で良好なパー トナーを必要としています。トルコは、EU、米国、中東、ロシアおよびCIS/コーカサス地域との間で戦略的な利益を追求しながらも、日本に長期的な戦略 的パートナーシップを提供する地域の一つとなることができます。

情報リンク:日本貿易保険

イスラム教徒からなる国 初のEU加盟となるのか

「列強からの改革要求に終わりはない」これはオスマン帝国末期のスルタン(君主)、アブデュルハミト2世が書き記した言葉で、何百万人という近代ト ルコの市民も同じ信念を抱いている。欧州委員会が11月8日にブリュッセルで発表したトルコのEU(欧州連合)加盟に関する最新の進捗報告書は、この信念 を一層強固なものにしたに違いない。

 EU拡大担当のオッリ・レーン委員はトルコとのEU加盟交渉の停止の決定を表現するのに「列車事故」とい う言葉を考え出した。報告書が即、列車事 故につながることはないかもしれないが、ブリュッセルでEU首脳会議が行われる12月半ばまでに、トルコがEUの要求に応じてギリシャ系キプロス籍の船舶 と航空機に対して港湾と空港を開放しなければ、列車事故の懸念を残すことになる。

 完全な交渉断絶を避けようと、イスラム穏健派であ るトルコのリジェップ・タイイップ・エルドアン首相は11月6日、悪名高い刑法301条を修正す る(ただし廃止はしない)可能性を匂わせた。301条により「トルコらしさを侮辱した」として多くのトルコ人学者や作家が訴追されてきた。報告書では非イ スラム教徒の少数民族やクルド人に対する抑圧が続いていること、お節介な将軍たちに対する文民統制が不十分なことと並び、この法律が厳しく非難された。実 際、トルコの広範囲に及ぶ改革への称賛は、主にその欠如によって際立った。

キプロスに対する強硬姿勢が攻撃材料になっている

重 大な局面が12月に迫っているというのに、エルドアン首相がキプロス問題で譲歩する兆しはほとんどない。報告書が発表されている最中でさえ、首相 はトルコが占領している北部キプロスの経済隔離が続く限り、トルコの政策に変更はあり得ないと繰り返し、キプロス問題は国連の調停を介してしか解決できな いとつけ加えた。首脳会議前に妥協協定を取りまとめようとする現EU議長国、フィンランドの最後の試みを一蹴したかのようだった。

 このような 強硬姿勢はトルコを非難する国々に攻撃材料を提供している。その代表格の1つがフランスだ。今週、フィリップ・ドストブラジ外相は仏議 会で、トルコが今年末までにキプロスを国家として認めなければ、トルコの加盟交渉スケジュールを「再考」すべきだと述べた。アンゲラ・メルケル独首相もト ルコがキプロスに対する態度を変えなければ、「非常に深刻な」事態になるだろうと言明した。

 では、主にイスラム教徒からなる国とし て初めてEUに加盟したいというトルコの望みは永遠に埋もれてしまったのだろうか。トルコの高官も欧州諸国 の高官も以前から、交渉によりトルコの加盟が実現することは決してないかもしれない、と認めていた。しかし双方とも、交渉プロセスの継続は、トルコの不安 定な民主主義を固め、トルコが改革路線を外れないようにし、西側にしっかりと繋ぎ止めておくうえで重要だと強調してきた。

し かし、これらの目標がぐらつき始めたように見える。1年前に始まった加盟交渉は事実上、既に停止し ているという専門家もいる。トルコがEUと交渉しなければならない33「章」のうち、終了したのはわずか1章(科学及び技術関連)だけ。トルコがキプロス 問題で妥協しないせいで、ギリシャ系キプロスが他章の交渉を阻止すべく、いつ拒否権を行使してもおかしくない。

ア ンカラの外交筋の中には安穏と、最近の危機は単なる「中休み」だと見る向きもある。欧州諸国の首脳 がトルコ加盟に反対する国内世論を懐柔する一方、エルドアン首相が来年11月の議会選挙を前にナショナリストの支持票を取りつける時間を与えるというの だ。一旦、選挙が終われば、新政府がEUとの交渉プロセスのバトンを受け継ぐというのが彼らの主張だ。しかし、これはリスクの高い戦略である。

ト ルコを飲み込んだ厄介なナショナリズムは、EU加盟に対する支持をそいだ。ある世論調査では、2年 前は67%あった支持率が32%に落ち込んでいる。同時に、EU加盟国の市民として有利な取引ができると期待した1400万人のクルド系トルコ人を幻滅さ せたことで、一部の人は南東の国境のかなた(イラク)に憧れのまなざしを向けるかもしれない。トルコにとっては大いに不快なことに、国境の向こうでは米国 の保護下でイラクのクルド人が独立に近いものを達成している。また、EUとの交渉プロセスが途切れると、EUに触発された改革の波で権力を失ったトルコの 将軍たちが復権を狙おうという気になるかもしれない。そうなると、ここ数年の経済成長が脅かされる可能性もある。

エ ルドアン首相が正しいリーダーシップを発揮している限り、まだ、そうした破局への筋書きは避けられ る。心強いことに、キプロスを巡る騒動にも関わらず、首相は先日、政府は今後もEUの正式加盟に取り組み続けると言明した。しかし、首相は自らの将来にも 思いを馳せている。特に5月に退任するアフメト・ネジデト・セゼル大統領の後任に出馬すべきかどうか考えているのだ。10代の頃、苦しい家族の生活を助け るためにかび臭い丸パンを売ったのが初めての仕事であったエルドアン首相にとって、国のトップの座の魅力は抗し難いものと相成るかもしれない。

タ カ派の陸軍司令官、ヤサル・ビュカニット将軍と、トルコのエリート実業家の中でも最も非宗教的な実 業家たちは、同首相の大統領選出馬を恐ろしい考えだと思っている。彼らにしてみると、大統領は、エルドアン首相と与党、公正発展党(AK党)のイスラム教 徒に対する最後の非宗教のチェック機能を果たしている。この微妙なバランスが崩れると、アタチュルク初代大統領が構築した非宗教的な共和国の終焉につなが る可能性があると恐れているのである。

このような懸念が誇張されているのは 間違いない。しかし、エルドアン首相に最も近い支持者の中にさ え、配偶者がイスラム教徒のスカーフを着用していない、もっと中立的な人物が大統領を務めたほうがトルコにとっては良いと考えている人がいる。そうなれ ば、AK党は11月の選挙で再選を果たし、将軍たちを寄せつけず、エルドアン首相は改革を推し進めることができるだろう。また、首相は選挙前のポピュリズ ムを避け、IMFの経済改革プログラムを続行する必要もあるだろう。

欧州に 拒否された場合、トルコはイランやロシアなどの同類と手を結ぶだろうという憶測は、今のところ 間違っている。実際、エルドアン首相とトップのお偉方は競うように、トルコの最強の同盟国である米国との戦略的関係を修復しようとしている。2月にはビュ カニット将軍がワシントンを訪問する予定で、将軍は北部イラクを本拠地とする分離主義者クルド労働者党のゲリラに対して行動を起こすよう米国に迫るだろ う。20年以上トルコ軍と戦い続けている反政府勢力の駆逐を米国が拒否してきたことは、トルコ国内の反米感情の最大の原因となっている。

ド ナルド・ラムズフェルド氏に代わる新たな国防長官の就任で事態は容易になるかもしれないが、ブッ シュ政権がそのような要求に前向きに応えられるかどうかはっきりしない。ただ、間違いないのは、米国がトルコのEU加盟に向けてロビー活動を続けるという ことだ。米国の圧力はこれまで、EU加盟というトルコの大望を軌道に乗せておくうえで決定的な役割を果たしてきた。将来も、その圧力が同じくらい必要にな るかもしれない。

情報リンク:英『エコノミスト』誌

トルコのコーポレート・ガバナンスは改善しているが課題も残る

OECDの新報告書「トルコのコーポレート・ガバナンス:パイロット・スタディ」によれば、トルコのコーポレート・ガバナンスは改善していますが、今後トルコ企業が成長の機会を十分に活かすには、少数株主の不公平な取り扱いなど、主要な問題の解消に取り組む必要もあります。

本報告書は、「OECDコーポレート・ガバナンス原則」(1999年公表、2004年改訂)の勧告に照らしてトルコのコーポレート・ガバナンスの基準と慣行を評価したもので、OECD加盟国を対象とするこの種の調査としては初めてのものです。

良好なコーポレート・ガバナンスは、企業や国がグローバル市場で効果的に競争し、長期的な成長資金を誘致したい場合には、極めて重要なものとなっています。

本 報告書によれば、トルコにはコーポレート・ガバナンスに関する強力な規制枠組みがあります。上場企業による市場への情報開示は改善されており、国 際的な会計・監査基準の導入も進められています。報告書はトルコ政府に対し、会計基準の設定プロセスをトルコ会計基準審議会に一元化することなどを盛り込 んだトルコ会社法改正案を可能な限り早急に採択するよう促しています。

しかし、いくつかの課題も残されています。報告書は、トルコでは同 族経営の企業グループが一般的で、株式持ち合いの程度も高いことが多いと指摘して います。支配株主は、多くの場合、企業グループ(その多くにイスタンブール証券取引所の上場企業が含まれる)の経営と事業戦略面で主導的な役割を果たして います。このこと自体は問題ではありませんが、効果的なセーフガードがないと、支配株主が企業全体や少数株主の利益に反する商取引上の条件を課したりする など、悪用される可能性があります。市場規律―コーポレート・ガバナンス基準を守らなければ社会的な批判や訴訟、大幅な株価下落などのリスクを犯すことに なる、と企業に思わせる金融市場の力と定義される―は依然として比較的弱いのが現状です。

この問題に対処するため、OECDはトルコに対 し、グループ企業間取引に関する情報開示を強化したり、支配の行使によって生じた損失を被支配会社に 補償するよう支配会社に義務付けたりしているトルコ会社法改正案の施行などにより、関連会社間取引に関する法律を強化するよう勧告しています。

また、企業の所有者や支配者に関する、より詳細で理解しやすい情報開示を株式公開企業に義務付けるよう勧告するとともに、法律違反への罰則強化を提案したり、これらの法律の執行により多くの資源を投入するよう当局に促したりもしています。

さ らに、機関投資家の株主権の行使範囲を拡大することも促しています。現在、資本市場理事会(CMB)の規制下に置かれている年金基金や投資信託 は、投資先企業のガバナンスに積極的に参加できない上、コーポレート・ガバナンス慣行を監視するインセンティブを制限するポートフォリオ限度も課されてい ます。この制限を撤廃するとともに、年金基金や投資信託は、投資に適用しているコーポレート・ガバナンス方針についても情報開示すべきです。

こ のほか、報告書は、企業業績の改善や、全株主の公平な取り扱いを確保する上で取締役会が極めて重要な役割を果たすことも強調しています。取締役会 がこのような役割を果たすには、客観的で独立性の高い判断力を行使する能力と意欲を持っていなければなりません。この点に留意し、報告書は、すべての株式 公開企業が取締役会の機能について株主に十分な情報開示を行うとともに、OECDにより勧告されている取締役会の構成と慣行を完全に実施するよう勧告して います。

最後に、報告書は、監督・規制・執行当局には専門的かつ客観的に行動する能力、誠実さ、資源が必要であると強調しています。 CMBのような独立的な 規制機関には安定的な資金、予算の使途を決める自由、政府からの明確な支援が必要である、と報告書は述べています。CMBその他の独立的な金融当局が今後 も強力な指導力と独立性を有することは、トルコ企業の長期的な活力とトルコ経済全体にとって極めて重要です。

「トルコのコーポレート・ガバナンス:パイロット・スタディ」は、コーポレート・ガバナンスに関するOECD運営グループによって発行されています。評価は、世界銀行その他の利用向けに運営グループによって最近開発された新評価方法の草案を用いて行われました。


情報リンク:経済協力開発機構

トルコと日本との関係

トルコと日本の関係は100年もの長きにわたる強固なもの で、その絆はさらに強まっています。経済、政治および安全保障上の結びつきは無 視できるものではありませんが、両国の関係はそれよりもむしろ、きわめて友好的で外交的な結びつきに基づいています。外交関係は1875年に始まり、 1890年9月トルコ帝国フリゲート艦の訪日で強化されました。帰国途中、フリゲート艦は台風に遭い、和歌山県串本沖で沈没したのですが、現地の多くの日 本人がトルコ人の船員の命を助けました。不幸な出来事でしたが、これが領国の友好を深める結果となりました。外交関係が正式な形を取るのは、相互に大使館 が設置された1925年のことです。

 トルコと日本の企業は1986年以降、経済分野の関係構築に取り組んでいます。日本経団連の日本ト ルコ経済委員会と、それに相当する トルコ海外経済関係委員会(DEIK)のトルコ日本ビジネス協議会の主導により、トルコと日本の企業間における2007年以降の経済協力の新たなパラダイ ムについて、構想を描けるようになっています。

 2006年の最大の出来事は、年初における小泉純一郎首相のトルコ訪問でした。日本の総 理の訪問としては15年ぶりでした。小泉首相 の任期終了間際の訪問でしたが、特に経済問題や地域政治問題(すなわち、中東の平和プロセス)など、日本とトルコの関係について新たな関心を呼び起こし、 長年の懸案事項を見つめ直す結果となりました。

 トルコ側としては、小泉首相のトルコ訪問の前に、レジェップ・エルドアン首相が注目すべ き訪日を果たしています。これは、社交性に富 んだソルマズ・ウナイドゥン駐日トルコ大使が主導した1年がかりの盛大なイベント、「2003年 日本におけるトルコ年」に際して実現したもので、アリ・ババジャン国務大臣もエルドアン首相に同行しました。最近では、2006年10月にキュルシャッ ド・テュズメン国務大臣も来日しています。この際には、経済交流が重視され、FDIおよび日本とのパートナーシップに対する支持が集まりました。

 継続的なトップレベルの交流は強固な信頼を生み、両国間の戦略的な政治問題や経済ビジネス問題に取り組めるようになります。この機会に両国政府が行動を取ることが期待されています。


パートナーシップの促進におけるトルコと日本の企業の役割
  トルコには、大規模な国内メーカーや貿易会社(持株会社の傘下であることが多い)が多数あります。これら企業の多く、例えばコチ・ホールディング、サバン ジュ・ホールディング、ドアン・ホールディング、ドウゥシュ・ホールディングなど(これ以外にも多数ある)は、米国に代表事務所や営業事務所を有し、EU には大規模なセンターを有していますが、驚くべきことに、世界第2位の経済大国である日本に代表事務所を構える大手トルコ企業はありません。これは、大手 商社などの日本企業がトルコにしっかりと進出し、トルコの大企業や中小企業とのビジネス機会や提携について調査を行っているためだと思われます。このシス テムは機能していますが、限界もあるようです。トルコ企業が、日本の提供できる十分な潜在能力を活用し、相互の関係を深めるためには、日本における支店や 連絡事務所の開設について検討する必要があります。これは、大手商社パートナーとの絆を深め、日本の中小企業とのビジネス機会を探るために必要な動きで す。日本の中小企業の多くは、特に技術提供だけでなく、ほぼすべての分野で投資提供を行えるだけの適性を有しています。

 一般に、日本企 業はトルコ側から関心を示されてから、ビジネス機会への強力なアプローチでもって対応することが多いようです。しか し、全体的にトルコ企業は、EUや米国の企業に期待するのと同様に、日本企業からのプロアクティブなスタンスが健全な形で得られることを期待しています。 日本以外のビジネス慣行を模倣することは必ずしも正しい解決策となりえませんが、トルコでは、こうした隔たりを埋めるための日本企業側のより強力なアプ ローチが強く求められており、そうしたアプローチによって、新たなビジネス議論の可能性が加速されると考えられます。このような意味で、日本企業は今こそ が、トルコへの戦略的FDIプランを拡大する好機だと考えるのではないでしょうか。

 日本企業の幹部役員の多くは、トルコとの間でこれま で以上に深く、持続的なビジネス関係を保ちたいと考えています。しかし、双方に臆 病な点も多く見られ、潜在能力を十分に活用できずにいます。トルコで事業経験をもつある日本企業の幹部役員はかつて、二国間に政治や文化上の問題のないこ とが、積極的なビジネス上のつながりのなさにつながっていると発言しました。どうやら、答えはここにあるようです。実際に、トルコと日本は、長年にわたり 非常に友好的な外交関係を築いており、両国間に政治や経済面での争いはほとんど存在しません。かつて帝国を築いていた両国は、お互いに深い尊敬の念を抱い ており、相互交流において攻撃的になったり過度の要求をしたりしないよう特別な注意が払われてきました。このため、互いの潜在能力を強欲に「むさぼりとろ う」という考えは、相互の関係に基本的に見られません。もう少しだけプロアクティブなビジネス戦略に向けて、トルコと日本が新たな共通の土台を見出すこと ができれば、ビジネス機会も実現していくことでしょう。


日本におけるトルコのプロモーションの強化
  プロアクティブな戦略は、日本におけるプロモーションの観点から特に重要です。トルコはEUと米国では、毎年さまざまな機会に重点的なFDIプロモーショ ンを実施していますが、日本ではほとんど実施されていません。トルコがプロモーションの取り組みを強化し、日本で少なくとも年に3~4回、各セクター(エ レクトロニクス、建設、農業食品、ITなど)の日本の投資家に接触し、その後のフォローアップとして、これら各セクターに関心をもつ日本企業をトルコに派 遣させることをお勧めします。トルコは、このようなプロモーションを実施すべきです。そうでなければ、アジアや中東欧、さらには中東や北アフリカなどの競 合諸国に、日本との潜在的プロジェクトを先に奪われる可能性があります。

情報リンク:日本貿易保険

トルコとEUとの関係

長年待ち望まれた2005年10月の交渉開始以来、トルコとEUの関係には数多くの紆余曲折がありました。最近の12月15日の交渉では、白熱した議論を 経て、EU委員会がトルコのEU加盟交渉の一部を停止する決定を下しました。これは、EU加盟国キプロスの船舶によるトルコ国内への入港をトルコが拒否し たことを受けたものです。この問題はEU加盟諸国にとっては交渉不可能なように思えるものですが、この問題に関するトルコ側の政治的な動きは、キプロス問 題の解決と連動しているようです。キプロス問題については、国連の仲介(いわゆるアナン・プラン)により2005年に(南北キプロスの統合に関する)国民 投票が実施されましたが、北部トルコ系のキプロスでは圧倒的過半数が国連プランに賛成したものの、南部ギリシャ系キプロスの反対により、残念ながら否決さ れています。

  トルコのEU加盟は1960年代からの悲願であり、トルコは40年以上にわたりそのための努力を続けてきました。今でもトルコの世論では、EU加盟問題が 重要度の高い課題として考えられています。わずか1年前の世論調査では、85%がEU加盟を支持していましたが、現在では40%前後に急落しています。今 では、トルコがEUに加盟する必要性が本当にあるのか、疑問視する国民もいるのです。EU側の見解を見ると、EUの政治家の多くはトルコが今後10~15 年の間に加盟することに賛成なのに対し、EU諸国民の大半が実際問題としてトルコの加盟に反対している(特にフランス、オーストリア、ドイツなど)と言わ れています。同じようなパターンが今ではトルコ側にも生じています。政治指導者らはEU加盟に向け引き続き取り組むことを主張しているのに対し、多くのト ルコ国民は加盟がそれほど必要なのかと感じているのです。こうした議論は今後強まっていく可能性があります。もっと確実に予測できるのは、少なくとも予見 可能な未来においては、現在のトルコ・EU間の関税同盟には影響が出ないだろうという点です。実際、FDI の問題に限っては、EUと関税同盟を結んでいる現在のトルコの立場の方が、労務コストやインセンティブがEUの水準や規則による影響を受けないため、 FDIにとってより競争力の強い環境をもたらしています。

情報リンク:日本貿易保険

トルコに投資すべき理由

ある日本の大手商社の幹部役員は2004年、トルコに投資すべき理由として次の点を挙げました。


大規模な国内市場(人口7,000万以上/2006年度GDP3,800億米ドル以上)

若くてダイナミックな人口(35歳未満が65%を占める)

成熟したダイナミックな民間セクター(ユーラシアでは能力が証明されている)

バルカン、コーカサス、中央アジアおよび中東における政治的経済的架け橋としてのトルコ

良質で費用対効果の高い労働力を提供

EUとの関税同盟

  これらの理由は現在にも当てはまるものと言えます。興味深いのは、EUとの関係が最後に挙げられている点です。日本企業が投資で成功するためには、EU との関係でトルコを見るだけではなく、戦略的な地域投資・貿易の拠点として検討することも大切ではないかと考えられています。

将来に向かって  

大 統領選と総選挙が予定されている2007年は、トルコにとって重要な年となるでしょう。これらの選挙で、差し迫った多くの政治課題が浮き彫りになるで しょうし、国の財政問題が注目されることも考えられます。このような状況のなか、中央銀行はインフレ抑制のため、緊縮財政政策を続ける見込みです。輸出が 好調となって、IMFとEUの主導による活況ある国内市場が2005/2006年に欠如した穴埋めができると期待されます。エルドアン首相がトルコの次期 大統領になるのか、総選挙でAKPの磐石な基盤に変化が生じるのか、ライバル政党の復活はあるのかなど、多くの推測がなされています。これらの問題は、国 内的、対外的に想定される影響を考えると、非常に重要です。さまざまな異なる予測がなされていますが、2007年の選挙結果等がどのようになろうとも、ト ルコが2001年以来実施してきた、改革による進歩を続けていくと我々は考えます。その道は平坦ではないかもしれませんが、トルコはBRICsプラスのエ マージング諸国の一員として、2010年までは確実に、また幸運なら2023年に向かって、同盟国に対し確実で成長するパートナーシップの提供を目指しま す。外国の投資家には、攻撃的な姿勢と綿密に計算した姿勢とをうまく組み合わせ、トルコという国を戦略的に見ることをお勧めします。

EU 加盟が実現する前でも、日本はトルコへの投資が可能です。この点において、日本とトルコは、EU交渉を妨げることなく、包括的で戦略的な合意に向けて 取り組む必要があります。トルコ政府は日本に関して強固な戦略を策定するのが賢明でしょう。2006年1月に小泉前首相が歴史的なトルコ訪問を果たしたこ とから、安倍現首相とその内閣もトルコからの同様の訪問を歓迎してくれるはずです。日本は産業面での存在感と協力関係を拡大するため、世界中で良好なパー トナーを必要としています。トルコは、EU、米国、中東、ロシアおよびCIS/コーカサス地域との間で戦略的な利益を追求しながらも、日本に長期的な戦略 的パートナーシップを提供する地域の一つとなることができます。

情報リンク:日本貿易保険

2007年2月1日木曜日

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